2023年9月、Robloxが毎年恒例の開発者会議を米国サンフランシスコで開催しました。会議ではRobloxユーザーの行動や広告効果などの報告だけでなく、今後の開発計画についても発表がありました。
9月に開催された「RDC 2023」
「RDC 2023」(Roblox Developer Conference)は、現地時間9月8日に行われた、第9回となる開発者会議です。会議ではPlayStationプラットフォームやMeta Questに正式対応することをはじめ、開発中の機能や今後の計画についても、開発者の口から報告がありました。
Robloxのユーザー行動、広告効果は
開発者会議では、現在のRobloxのユーザー行動や、広告効果についてのデータも報告されています。報告によると、日々のログインユーザーは全世界に6,550万人存在し、平均滞在時間は2023年6月末時点で、2時間30分。多くのユーザーが、長時間にわたってゲームや仮想空間での時間を楽しんでいます。
また、2022年の1年間で、毎日アバターを更新するユーザーは1,000万人以上で、ただコンテンツをプレイするだけでなく、空間内での自身の姿にもこだわりを見せるユーザーが少なくないこともわかっています。
広告効果については、没入型広告により、中位からロングテールのクリエイターが、最大20%の収益を上げている傾向にあり、ブランド各社も広告効果に注目・活用しているとのこと。たとえば、アパレル大手のH&Mは、Robloxにポータル広告を出稿し、自社マップの参加人数を11%増加させたそうです。
開発計画や新機能も発表
「RDC 2023」では、Robloxの新機能や、開発計画についても発表されました。新機能は、以下の通りです。
- プレビュー機能(アバターの服装や表情の確認が可能)
- ユーザー画面でのアバターカスタマイズ(API有効により可能)
- gLTFファイルのインポートに対応(3Dモデル標準フォーマットの使用が可能)
- 「コードアシスト(Code Assist)」 と 「素材生成(Material Generator)」のβ版リリース(生成AIを用いた自動化ツール)
- 「表情アニメーション」実装(音声・チャットツールに表情のモーションキャプチャとアニメーション変換が可能)
- Playstation, Meta Quest, 対応(「PlayStation 4・5」でプレイ可能、「Meta Quest」シリーズに正式対応)
また、今後は以下のような機能の開発・実装なども予定しています。
- 手のジェスチャーや上半身の動きを与える技術の開発
- 複数ユーザーでのアバター通話が可能な「Roblox コネクト(Connect)」の開始
- 「Xbox」のアプリアップグレード
- 自作マップの機能やサービスを定期購入モデルで提供できる機能
- マーケットプレイスの手数料更新
- 不適切な音声コミュニケーションを検出する機械学習アーキテクチャのリリース
魅力的な機能で、より遊びやすく、収益化も見込めるプラットフォームになることが期待されます。
さらに進化するRobloxに期待!
開発者会議で、新機能や今後の開発計画などを発表したRoblox。多くのユーザーに親しまれるメタバースの1つとして知られるRobloxは、充実した機能でさらに多くの企業や個人に活用されるのではないでしょうか。
進化を続けるRobloxを、リラックスタイムや趣味の時間にお楽しみください。