ユニークなメタバースが多く登場していますが、銀行のメタバースはご存じでしょうか？静岡銀行が提供する「メタバース支店」では、セミナー受講などが可能です。

インターネット支店に登場した「メタテラス」とは

「メタテラス」は、静岡銀行のインターネット支店です。従来のインターネットバンクではなく、メタバースの支店を設けたのは実験の1つで、静岡銀行はメタバースを通し、デジタル時代に最適な顧客とのコミュニケーションの在り方を検証します。

2023年6月にオープンした「メタテラス」の開設にあたっては、同じ静岡県内でVR事業を手がけるハコスコが協力しました。

「メタテラス」でできること

「メタテラス」はガラス張りのシンプルな建物で、背景には富士山が見えるなど、「静岡県らしさ」も表現されています。店舗の外には木製のベンチが用意されており、「気楽に立ち寄れる店舗」をコンセプトにしたメタバースだということがわかります。

「メタテラス」では、金融商品の紹介やセミナー受講などが可能です。支店内の男性キャラクターは、セミナー専用の空間にユーザーを案内してくれ、女性のキャラクターは、総合案内役を担っています。

銀行のメタバース化による効果は…？

金融機関がメタバースを導入すれば、オンラインを活用した顧客獲得が実現するだけでなく、実店舗の数を縮小して経費を削減することもできるでしょう。現段階では、「メタテラス」の機能は金融商品の紹介、セミナー受講に留まっていますが、今後はAIを活用して顧客の疑問を解決したり、個人情報の管理を厳重に行い、預金や決済も追加することを検討中です。

利用者へのアンケートで課題や効果を検証し、よりよいサービスの提供に向けてメタバースが改善されていくことに、期待が高まっています。

金融業界でもメタバースは進歩している？

メタバースの導入・活用を模索する金融機関は少なくありませんが、一方で予想以上に普及していないという事実もあります。静岡銀行のメタバース施策は、「メタバース銀行」の実用化に向けた一歩となるのでしょうか。

今後の動向も、見守っていきましょう。