学校や企業など、メタバースを用いた教育の提供が増加しています。この背景には、「時代の波に乗る」ことだけでなく、メタバース教育の確かな効果があるといえます。教育現場でメタバースを活用することは、私たちにどのようなよい影響をもたらしてくれるのでしょうか。
教育でのメタバース・VR活用の幅は広い
日本、そして世界ではVRやAR、MRなどのXR技術、そして仮想空間(メタバース)を教育に積極的に利用しています。こうした取り組みが急速に進んだのは、やはり2020年の新型コロナウイルスのパンデミックが大きいでしょう。
世界各地でオンライン授業が普及し、「STEM教育」「EdTech」などのワードの認知度も高まりました。日本でも、従来の方法がよしとされていう風潮だった教育現場において、情報化やテクノロジーの導入が注目されるようになったのも、この時期だといえます。
アメリカではMetaの取り組みも話題に
メタバース、XRの最前線を走っているといえるMetaは、アメリカでメタバースを教育機関に活用するため、さまざまな取り組みを行っています。進行中の「メタバーシティ」のほか、教育分野での新たなパートナープログラムの準備についても発表しました。
これによると、専門知識の伝達はもちろん、コミュニケーションや体験学習の場としても、メタバースは有効だということがわかります。日本国内でも学校教育をはじめ、生活指導や職業訓練、社会教育など、幅広い現場でメタバース技術の導入が日々試されています。
XRやメタバースがもたらす効果は?
XRやメタバースは、紙のテキストだけでは伝えづらい内容、特に実技や実習面において、効率よい学びを提供してくれます。バーチャル空間でコストを抑えて繰り返し実践できる、トレーニングのための準備や講師の時間確保が不要など、指導する側にも大きなメリットがあるのも、XRやメタバースの魅力です。
バーチャル技術は、新たな教育ツールという新鮮さ、アバターを用いることによる孤独感の解消で、学習者のやる気や集中力向上にも貢献します。ただテキストを読む、動画を見るだけでなく、立体的な映像、自由な視点での学習やバーチャル空間でのトレーニングは、学びの定着、実力アップにもつながるでしょう。
よりよい教育環境・内容の実現に期待!
世界で急速に増加するメタバースによる教育事例。その効果やメリットは多くあるといわれており、今後も効率的かつ実践的な教育環境の実現に活用されることが予想されます。学校教育では、バーチャル技術はもちろん、電子機器を使った学びの効果も、保護者にとっては気になるところでしょう。よりよい環境で子どもたちが学べるよう、メタバース教育についての研究が進むことに期待したいですね。