通信制高校として全国で知られる、北海道のクラーク記念国際高等学校が、メタバースを使用した共同授業を行いました。実施後にはアンケートも行い、高い満足度を得たことがわかっています。
1992年開校のクラーク記念国際高等学校
クラーク記念国際高等学校は、北海道深川市に本部を置く通信制高校です。1992年、日本で6校目となる広域通信制高校として開校した同校。現在は、全国各地にキャンパスを構え、11,000人を超える生徒が学んでいます。
近年は、北海道本校の硬式野球部の活動でも注目を集めており、2016年には、創部3年目で北北海道大会優勝、甲子園初出場を果たしました。2023年夏の甲子園では、群馬県代表と対戦し、甲子園での初勝利を挙げるなど、その活躍ぶりを全国の甲子園ファンも見守っています。
4拠点でメタバースを用いた「プロジェクト型学習」を実施
同校は、愛知県の中京テレビと連携し、2023年5月から7月までの3か月にわたり、メタバースを活用した共同授業を実施しました。授業を行ったのは、CLARK SMART名古屋、岐阜キャンパス、静岡キャンパス、浜松キャンパスの4拠点。生徒たちは「プロジェクト型」学習で、課題発見や情報収集・分析、プレゼンテーションなどを学びました。
共同授業の目的は、メタバースでのコミュニケーションの活性化や、現実世界と仮想空間、双方向での学びによる意見の共有などです。生徒たちはキャンパスだけでなく、中京テレビも訪問し、現役アナウンサーから放送業界の最新動向を学んだり、放送作家から企画書の書き方やリサーチ方法を指導してもらったりして、企画書やプレゼンテーションに生かしました。
実施後アンケートの結果は…?
プロジェクトには4拠点から23名の生徒が参加し、実施後には参加者のうち15名に対し、アンケートも実施しました。アンケート結果によると、プログラム満足度は80%で、多くの学生が共同授業に参加してよかったと感じたようです。「共同授業が将来に役立つ」と感じた生徒も、同様に80%でした。
対面2回、メタバース7回、オンライン会議システム1回の、全10回の共同授業は、企画やプレゼンテーションを自分たちで行う機会の創出だけでなく、学校教育におけるメタバースの活用という面でも、さまざまな発見や効果をもたらしたといえるでしょう。
今後の学習への活用に期待
クラーク記念国際高等学校では、今後も全国の拠点でさまざまなプロジェクトを実施します。今後のプロジェクト、そして日々の学びにも、メタバースの導入されることを、期待したいですね。
通信制高校が、オンライン会議システムではなくメタバースを利用する事例も、徐々に拡大しています。国内の通信制の他校も、見守っていきましょう。