愛知県豊田市は、2023年6月に「メタバース活用に関する調査分析及び実証実験業務委託」についての公募を実施しました。選考の結果、業者選定審査会により株式会社Moguraが採択され、地域課題調査や、解決に向けて4つの実験を行う予定です。
2023年8月より開始された委託事業
豊田市の委託事業「メタバース活用に関する調査分析及び実証実験」は、2023年度末(2024年3月)までに、豊田市が抱える地域課題の調査や職員へのワークショップ、ビジョン策定、実証実験などを行うプロジェクトです。
選考結果は7月5日に通知され、8月2日に契約が締結。Moguraは7ヵ月にわたり、さまざまな調査や実験を実施します。
4つの調査や実験を実施予定
豊田市、そして関連企業との協働でMoguraが実施するのは、以下の項目です。
- 課題調査
- 職員ワークショップ
- ビジョン策定
- 実証実験
課題調査では、地域特有の問題点などを特定するだけでなく、メタバースの現状も調査します。調査方法はデスク調査やインタビューを予定しており、対象は豊田市役所職員です。インタビューにより、業務上の課題抽出、メタバースを活用した課題解決策を導き、提案します。
その後、メタバースを利用した豊田市職員へのワークショップを実施します。調査、ワークショップの結果をもとに、豊田市のメタバース活用のビジョンを策定します。最終的にはメタバース環境の構築で、効果や問題点を検証する実験も行う予定です。
さまざまな地域の課題解決に向けて
医療や教育など、さまざまな分野でのメタバース活用が注目される昨今ですが、導入により大きなメリットがある一方で、利用者によってメタバースの評価が大きく異なるというケースも少なくありません。メタバースの導入・活用は、今後徐々に拡大していくと予想する専門家もいますが、「将来性の予測が難しいツール」と評価されることも、しばしばあります。
豊田市は今回の調査分析・実証実験を通し、地域の課題解決にメタバースが本当に役立つかどうかを検証します。プロジェクトに協力する株式会社Moguraは、取り組みを通じて得た成果を、他企業、自治体に展開できればと、展望を語っています。
調査・実験結果にも注目!
2024年3月まで継続的に実施される、豊田市のメタバースに関する取り組みは、実証実験後にその結果などが発表される見込みです。調査で得られた地域の課題、それを解決するためにメタバースがどう役立つかがわかれば、他の自治体の今後のメタバース活用にも、役立つのではないでしょうか。
4月以降の結果報告にも、ぜひ注目してみてください。