世界のメタバース活用事例も非常に多くありますが、その領域は配送業やエネルギー関連業にも及びます。今回も、幅広く活用される世界のメタバース事情について、見ていきましょう。
海外のメタバース活用|Snapchat
スマホ向けの写真共有アプリ「Snapchat」は、AR技術を活用したSNSとしても人気です。アメリカを中心に3億を超えるユーザーが利用しており、日々画像や動画の投稿を行っています。アプリ上ではAR広告も多く掲載されており、DiorやGUCCI、PRADAをはじめ幅広い業界の大手企業が自社のアピールに活用中です。
DHL
ドイツの大手物流企業・DHLは、Googleのスマートグラスを導入し、倉庫内での配送業務に活用しています。従業員は「Glass Enterprise Edition 2」というデバイスを、ピッキング作業の場で着用。デバイスには必要な情報が適宜表示されるので、荷物を持ったまま、視線を移動させずに情報の確認ができ、作業効率と精度が向上します。
Siemens Energy
ドイツで電力やガスなどの関連サービスを行うエネルギー企業、Siemens Energyは、発電施設の保守管理にNVIDIA Omniverseを使用しています。NVIDIA Omniverseのデジタルツイン技術を活用すれば、設備の腐食をより正確に予想することが可能で、検査回数の減少と安全な運用が両立できます。検査回数の減少は、コスト面の負担軽減にもつながっているようです。
英国原子力公社
イギリスの英国原子力公社も、NVIDIA Omniverseを業務に取り入れていることで知られています。原子力発電設備の設計・製造に同技術を活用することで、製造の効率化を実現。設計段階では、はばひろい分野のエキスパートが、リアルタイムで話し合いながら3Dデザインを推進します。製造面では各設備の進捗(しんちょく)に関する最新情報が、デジタルツインに反映され、製造計画の最適化を常時行うことに貢献します。
目の届かないところでもメタバース活用は増加中
作業現場やエネルギー関連の施設でも、XRを中心にさまざまな技術が活用され、業務効率化や最適化を支えています。今後も新たな技術の登場で、人の手による作業が減少したり、リスクを軽減したりできるようになるのではないでしょうか。
知らない分野での取り組みについても、ぜひ注目してみてください。