若年層を中心に人気を集める、メタバースのゲーミングプラットフォームRobloxが、2023年第3四半期の決算を発表しました。11月に発表された決算では、支出削減による赤字縮小もわかっています。
ユーザー数は「好調に増加中」
決算発表によるとユーザー数は好調に伸びており、前期に引き続き、非北欧圏のユーザーが特に増加しています。地域別で見てみると、ヨーロッパが1,890万人、アジア太平洋が1,620万人、北米が1,570万人となっており、その他の地域は1,940万人でした。
また、年齢別では13歳以上のユーザーが4,000万人に達しており、10代を中心にプレイされていることがわかります。
平均通貨販売数は「横ばい」
Robloxでは、ゲーム内通貨「Robux(ロバックス)」を使用し、アバターやアイテムなどの売買も可能です。ユーザー1人あたりの平均通貨販売数は、各地域共通して横ばいから微減しています。続く第4四半期はクリスマスシーズンを含んでおり、Robloxでは例年この時期に平均通貨販売数が高まる傾向があります。
ユーザー数は順調に増加しているので、各ユーザーがクリスマスシーズンにどのような消費行動を起こすのかが、来期決算に大きく影響するでしょう。
支出削減で営業損失(赤字)は縮小
平均通貨販売数で大きな伸びはなかったものの、営業損失(赤字)は縮小しています。Robloxはその理由を「支出の削減」としており、営業利益率改善を実現しました。営業費用や設備投資を削減したことで、Robloxは現在、営業レバレッジとフリー・キャッシュフローを創出できる新たな局面を迎えているようです。
売上高は前年同期と比較して37%増加、一方の損失は7%減少しており、第4四半期の決算に期待が高まります。
来期の決算にも注目しよう
さまざまなゲームを楽しむだけでなく、ユーザーがゲームを作って公開できるRobloxは、日本でも幅広い年齢層に支持されています。世界有数のメタバースとして商圏を広げており、2021年3月にはニューヨーク証券取引所に上場しました。
著しい成長を見せるRobloxの来期決算にも、ぜひ注目しましょう。