2023年11月、Robloxは「Z世代のデジタルな自己表現に関する調査」に基づく分析レポートを公開しました。データを用いた考察で得た気づきは、大きく5つあったといいます。
Robloxが行った「Z世代のデジタルな自己表現に関する調査」
Robloxは「Z世代のデジタルな自己表現に関する調査」という独自の調査を実施しました。調査に用いたのは、2023年1月1日から9月30日まで、自社のプラットフォームで収集された行動データと、9月に実施したアメリカとイギリスに住む14~26歳のZ世代ユーザーに対するアンケート調査です。
そして、2つのデータの分析・考察を行い、2023年11月12日に分析レポートを公開しました。
データを用いた考察から導きだした、5つの気づき
Robloxによると、調査データからは5つの気づきが得られたといいます。公式ブログでは、分析レポート「2023 Digital Expression, Fashion & Beauty Trends Report」を要約した記事も掲載されており、以下のように5つの気づきを発表しました。
- デジタルな自己表現の重要性は高まり続ける:行動データによると、ユーザーによるアバター更新回数は前年同月比で38%増加し、アイテム購入数も15%増加。また、アンケートでは56%が「現実世界の自分よりも、アバターをスタイリングするほうが重要だ」と回答した。
- X世代はメタバースでのブランド認知を気にする:人気ブランドのアイテムをアバターに着せたあとに、実生活でもそのブランドを検討すると回答したのは、アンケート回答者のうち50%。
- 消費者はデジタルファッションへの出費に前向き:アンケート回答者の52%は、毎月10ドルまでのアイテム購入に「抵抗がない」と回答。Roblox内での高級ブランドによる限定アイテム、レアアイテムは買い占めや行列ができることもあり「高級であればあるほどよい」と考える人も少なくない。
- アバターは頭からつま先まで、表現の実験ができる:毎日、または毎週のアバターカスタマイズが「重要」だと回答したのは、全体の35%。また、データによると2023年には1億3,900万以上のヘアスタイルが購入されており、730万人以上が5つ以上のヘアスタイルを購入した。
- メタバースでの自己表現が、幸福感によい影響を与える:アンケートによると、自身のアバターが自分にとってよく見えるかを非常に気にする人は62%で、なりたい自分を表現でき、他者からの批判を受けにくい環境での自己表現を楽しんでいる。
「デジタルな自己表現」が美意識や幸福感に影響を与える
前述の通り、デジタル空間での自己表現は、ユーザーの美意識や幸福感によい影響を与えます。アンケート回答者の多くは「メタバースはリアルな世界よりも容姿で判断されることが少ない」と回答しており、他者からの判断よりも自分が満足できるかどうかを追求しているようです。
また、アンケート回答者の88%は、メタバースでの自己表現により、現実世界でも快適な自己表現ができるようになったと回答しています。メタバースでの体験が、現実世界で他者とのつながりや自信を持つこと、メンタルヘルス改善など、さまざまなよい効果をもたらし、幸福感をアップさせていることが、今回の調査でわかりました。
メタバースは「生きやすさ」の手助けにもなる?
Robloxの調査では、メタバースでの体験がZ世代の「幸福感」に貢献することがわかりました。アバターを介してさまざまな体験ができるメタバースは、現実世界よりも円滑で気楽なコミュニケーションも実現できます。
メタバースを活用したメンタルケアや能力アップなどが、多くの人の「生きやすさ」を手助けしてくれることを、期待したいですね。