江戸東京たてもの園に収蔵されている銭湯「子宝湯」を、オンラインで見学できます。無料のオンライン展覧会「Meta Bath~デジタルで見る子宝湯~」は、2024年10月27日まで開催中です。
江戸東京たてもの園に収蔵される「子宝湯」
子宝湯は、1929年に建築された、東京の銭湯を代表する建物です。神社仏閣のような大きな唐破風(からはふ)や、玄関上に施された七福神の彫刻、脱衣所の折上格天井など、贅沢(ぜいたく)な造りが特徴で、東京都小金井市にある江戸東京たてもの園に収蔵されています。
江戸東京たてもの園には、このほかにも、文化的・歴史的価値の高い建造物が複数移築・復元されており、さまざまな建築様式や日本の伝統を学ぶことができます。
オンライン展覧会「Meta Bath~デジタルで見る子宝湯~」を開催中
公益財団法人東京都歴史文化財団(東京都千代田区)は、令和5年度「TOKYOスマート・カルチャー・プロジェクト」の一環として、子宝湯の3Dデータを作成しました。作成には100地点の赤外線計測による点群データと、6,000枚の画像を用い、形状や質感を細部にわたって忠実に記録しています。
このデータを多くの人に楽しんでもらえるよう、2024年6月26日より、メタバースを活用したオンライン展示会「Meta Bath~デジタルで見る子宝湯~」を開催中です。
歴史的な建物を復元した江戸東京たてもの園では、多くの展示を楽しめますが、その迫力や造形美を堪能できるのは、現地に足を運んだ人に限られます。メタバースは、持ち運べない建造物をいつでも、どこにいても見学可能で、デジタルならではの視点で「子宝湯」の新たな魅力の発見も可能です。
「ToMuCo」収蔵のコレクションはほかにも!
オンライン展示会は、Tokyo Museum Collection(ToMuCo)で開催中です。同展示会では、2021年に閉店・解体された、宮造りが特徴の銭湯「大黒湯」との3D比較も可能です。「Meta Bath~デジタルで見る子宝湯~」では、「AR子宝湯であそぶ」「銭湯の楽しみ方」など、複数のコンテンツの体験が可能です。
また、「ToMuCo」内では、文政小判や金唐革弁当篭(きんからかわべんとうかご)(弁当箱)といった3Dコレクション、東京都現代美術館や江戸東京博物館の収蔵品などを検索・閲覧できます。魅力的な収蔵品の数々を、よりリアルに楽しんでみてはいかがでしょうか。
期間限定の展示を体験しよう
10月までの期間限定展示会「Meta Bath~デジタルで見る子宝湯~」では、東京にかつて存在した2つの銭湯のリアルな3Dデータを公開中です。パソコンやスマホから、さまざまな視点で見て、歴史に触れてみてください。