ヘッドセットなどを装着すれば、目の前に非日常的な景色が広がるVRやメタバースを、観光に活用する事例が多くあります。今回は、観光業にメタバースを活用するメリットや、企業事例を紹介します。
観光業界がメタバース進出するメリット
「遠くてなかなか訪れられない」という場所も、メタバースを活用すれば自宅などにいながらトリップ体験ができます。メタバースはユーザーだけでなく、観光業に携わる企業・団体にも、以下のようなメリットをもたらします。
- バーチャルトリップ体験が、新たな収益源となる
- 文化的資産などをよりよい状態で継承できる
- リアルでの観光客獲得に貢献する
コロナ禍には海外からの観光客が激減し、国内でも不要不急の外出を自粛する人が多くいました。こうした状況でも、メタバースなら自宅内で旅行体験ができ、観光業界もバーチャルトリップを通した新たな収益獲得が見込めます。
メタバースにはさまざまな環境を構築できるので、歴史的な建造物や遺物の再現も可能です。バーチャル上に再現することで、劣化しない文化的資産を継承でき、国内外の人にそれを見てもらえます。
メタバースでの体験が、リアルな旅行・観光につながるのも、メリットの1つです。メタバースで観光地の魅力を知った人が実際に現地を訪れれば、地域活性化や観光業の収益増加も期待できるでしょう。
メタバースで楽しめる観光サービス①バーチャルOKINAWA
メタバースを観光に活用する事例の1つに、「バーチャルOKINAWA」があります。「バーチャルOKINAWA」は、沖縄の名所を観光できるメタバースです。国債通り商店街や美しい沖縄のビーチなどが再現され、アバターを使って巡ることができます。
メタバース内で提供される沖縄の商品は、「国際通り商店街公式オンラインショップ」で購入可能です。バーチャル観光のあとにリアルな国際通りで販売されている、500点以上のアイテムをオンラインで購入すれば、本当に沖縄を旅行したような気分を味わえるでしょう。
②バーチャル秋葉原
2022年4月にオープンした「バーチャル秋葉原」は、VRゴーグルやWebブラウザなどからアクセスできる空間です。いつでも、どこからでも東京・秋葉原の魅力に触れられる空間には、店舗やギャラリースペース、広告看板などが設置されています。
メタバース内ではショッピングや動画視聴、バーチャルゲームなどが体験でき、アバター同士でのコミュニケーションも楽しめます。秋葉原の特徴的な商標看板も、地元企業の協力のもとにリアルに再現されており、独自の’アキバ文化’を、メタバースでも肌で感じられるでしょう。
③バーチャル大阪
2025年開催の大阪・関西万博に先駆け誕生した「バーチャル大阪」は、大阪の魅力を国内外に発信するメタバースです。cluster内にある「バーチャル大阪」には、道頓堀や太陽の塔、大阪城など、大阪の名所が再現されています。また、バーチャルライブなどのイベントも開催しており、万博開催に向けてより多くの人が大阪に興味を持つような空間作りを目指しています。
遠方の名所を、メタバースでのぞいてみよう
自宅から世界のさまざまな場所へアクセスできるメタバースは、ちょっとした旅行体験をするのにも重宝します。観光名所や行ってみたい場所へ、メタバースで遊びに行ってみてはいかがでしょうか。