今回も、前回に引き続きメタバースを観光に活用する事例を紹介します。さまざまなサービスを提供する企業が、メタバースによる事業の活性化に取り組んでいます。
観光関連のメタバースの取り組み例①Roblox
ゲームのプレイはもちろん、自分でゲームを作成・共有できるオンラインゲーミングプラットフォーム・Robloxには、企業が制作したゲームや空間も増加しています。三重県にある志摩スペイン村も、Roblox上に志摩スペイン村を再現した空間を公開しました。
空間内では、志摩スペイン村の街並みを楽しんだり、スペインの「牛追い祭り」や「トマト祭り」をモチーフにしたゲームを体験したりできます。
リアルな志摩スペイン村は、アクセスしにくい立地であることから、遠方から訪れる人があまり多くありません。そこで、メタバースを通して若年層や遠隔地在住の人に施設の魅力を発信し、現地への訪問を促します。
②吉本興業
メタバースへの取り組みに積極的な吉本興業は、かつて日本一の「すず鉱山」があった兵庫県養父市の、観光名所を再現したメタバースを公開しています。養父市の明延鉱山の坑道跡を観光できるメタバースでは、吉本興業に所属するタレントとコラボした、採掘ゲームも楽しめます。また、空間内にある市役所に足を運ぶと、デジタル住民票を交付してもらえるなど、ユニークな内容も特徴です。
③Google
Google Earthには、街並みを歩いているような体験ができるストリートビュー機能が備わっています。このストリートビューにVRを組み合わせた「Google Earth VR」なら、よりリアルな風景を楽しめます。
専用のVRゴーグルを装着すると、空間内に地球儀が現われます。ユーザーは、地球儀から行きたい国や場所を選び、360度の映像を見ることが可能です。コントローラーを使えば、行きたい方向に簡単に進めるので、平面のストリートビュー以上に、さまざまな土地をより詳細に見て、知ることができるでしょう。
バーチャルで各地の魅力に触れよう
メタバースやVRは、写真や動画以上にその土地の魅力や情報を伝えられるツールです。バーチャルでさまざまな場所へ足を運び、各地のよさを知ると、現実での旅行の参考にもなるかもしれません。