オンラインフリースクールや学校授業への導入など、メタバースの活用事例は増えています。今回は、具体的にどのような教育機関がメタバースを活用した学びを実施しているかを解説します。
メタバースを活用する教育機関①東京大学
東京大学では、2022年度の学生サークルの新入生歓迎オリエンテーションを、メタバースで実施しました。会場となる「バーチャル東大」には多くの新入生が集まり、オンラインでさまざまなサークルの説明を受けました。
メタバース内には、東京大学の安田講堂前広場も再現され、新入生たちは自由なアバター姿で登場。アバターを介してコミュニケーションを取りながら、情報交換も楽しみました。また、この事例以外にも東京大学は教育や研究にメタバースを積極的に活用しています。
②文星芸術大学
文星芸術大学(宇都宮市)は、メタバース領域の先進的な取り組みを行う教育機関の1つとして、注目を集めています。2023年10月には、帝京大学宇都宮キャンパスと共同で、メタバースを活用した「仮想美術館」の制作を発表しました。2つの大学は、宇都宮美術館を参考にメタバースを制作し、完成した空間では実際に館内にいるような体験が可能です。
また、文星芸術大学は、遠隔地からの受講や、リアル講義が実施できない場合などに役立つ、メタバースを活用した、帝京大学宇都宮キャンパスとの共同講義に向けた取り組みも行っています。
③スタンフォード大学
スタンフォード大学でも、VRを活用した教育カリキュラムを導入しています。2021年からスタートしたプログラムでは、Metaが開発した「Virtual People」というVRを使用しており、VR空間内で行われる授業は、年間およそ150日です。学生達は「Oculus Quest」というヘッドセットを用いて、大学でのほぼすべての学びを、仮想空間上で完結しています。
メタバースならではの体験で、ワンランク上の学びを
メタバースは、教育機関の授業や講義の会場としてはもちろん、学内イベントなど幅広い用途で活用されています。対面の講義にはない、メタバースならではの学びで、学生たちの知識や経験の幅がさらに広がることにも期待したいですね。