最新機器や技術を、教育に導入するケースも増えています。子どもたちが通う学習塾では、メタバースをどのように活用しているのでしょうか。今回は、学習塾でメタバースを活用するメリットと、事例を紹介します。
学習塾がメタバースを導入するメリット
マンツーマン、もしくは少数の生徒に、対面で授業を行う形式が主流の学習塾ですが、メタバースを活用すると以下のようなメリットが期待できます。
- 学習効率の向上
- 時間的・地理的制約にとらわれない
- 現実ではできない体験を提供できる
従来の2Dコンテンツとしての教材は、直観的な理解が得にくいという課題がありましたが、メタバースで3Dコンテンツに触れることで、学習内容をよりスムーズに理解できる可能性が高まり、学習効率向上につながります。
また、メタバースはいつでも、どこからでもアクセスできる空間なので、「遠くて通えない」といった地理的制約にとらわれません。自由に学べるコンテンツなら、時間を選ばないのもメリットでしょう。
さらに、現実では教室内でできる実験や体験も限られますが、メタバースではこうした制約もないため、幅広い実験、体験も可能となります。もし失敗してもリスクがないので、子どもたちの好奇心を尊重した、自由な学びを提供できます。
学習塾のメタバース活用事例①AOIメタバース校
学習塾でメタバースをどのように活用しているか、事例を見てみましょう。総合型選抜専門塾AOIは、全国、そして海外からも受講できる「AOIメタバース校」を設置しています。ここでは総合型選抜を受ける生徒同士が受験情報を共有し、メンターを通じた雑談などもできます。
総合型選抜を受ける生徒は少なく、同じ目標や悩みを抱える人が周囲にいないこともあります。そこでAOIは、遠隔でも簡単にコミュニケーションを実現できる空間を提供し、生徒たちの心のよりどころとしています。
②NIJINアカデミー
不登校児童・生徒を対象としたオンラインスクール「NIJNアカデミー」は、メタバース上のバーチャル校舎での学びが可能です。自宅にいながら、国内トップクラスの授業を受けられるNIJINアカデミーには、アバター姿で参加します。
3階建ての校舎内は自由に移動でき、音声やテキストによるチャットで、先生やほかの生徒とのコミュニケーションも取れます。オンラインフリースクールは、NIJNアカデミー以外にも増えており、「義務教育の新しい選択肢」として注目を集めています。
メタバースで、自宅をよりよい学びの場に
メタバースなら、自宅にいながら他者とコミュニケーションを取ったり、自分に合った学習内容やスタイルを選べます。メリットを生かした教育を提供するメタバースを見つければ、より深い学びが得られるのではないでしょうか。