西日本旅客鉄道株式会社（大阪市 以下、JR西日本）を中心にJR関連4社が2月に開催したリアルイベント「東名阪交通系ICカード・デジタルラリー」の、実施結果が発表されました。期間中に発行されたNFTは、約1,000個でした。

2025年2月に行われた「東名阪交通系ICカード・デジタルラリー」

JR西日本は、2025年2月1日から3月15日まで、デジタルコンテンツとWeb3技術を組み合わせた新たな取り組みとして、交通系ICカードを用いたデジタルラリーキャンペーンを実施しました。

交通系ICカードをタッチする専用端末と、スマホアプリ「ソダテツ」を活用したデジタルラリーでは、鉄道車両限定のデジタルアイテム（NFT)が獲得でき、多くの鉄道ファンから注目を集めました。

発行されたNFTは約1,000個

JR西日本の発表によると、期間中発行されたNFTは約1,000個でした。参加者の70％が初めてNFTに触れるきっかけとなったイベントは、「NFTへの関心を喚起できた可能性がある」と、JR西日本は分析しています。

また、イベントの満足度は84.6％と非常に高く、リアルとバーチャルを融合したイベントが成功したことがわかります。

Web3ウォレット開設率は15.1%

その一方で、交通系ICカードを、NFT取得用端末にタッチした参加者のうち、ブロックチェーン上でNFTを管理する「Web3ウォレット」を開設した割合は、15.1％でした。Web3ウォレットは、開設のための手順が煩雑なこと、また、初めて触れる技術への心理的ハードルにより「開設しない」という選択をした人が多くなったのではないでしょうか。

JR西日本は、NFTのさらなる普及に向けて「簡単、安心、スムーズに導入できる仕組みを強化することで、より多くのユーザーがWeb3の世界へ足を踏み入れられるのでは」と考察しました。

より魅力的なイベントの創出に期待！

高い満足度を得た「東名阪交通系ICカード・デジタルラリー」では、NFTやWeb3ウォレットが抱える課題も見つかりました。今回のイベントのデータを踏まえ、JR各社は今後も鉄道と先端技術を融合した、魅力的なイベントを創出するでしょう。今後の情報にも、ぜひ注目してください。