株式会社ジオクリエイツ(東京都港区)が、「バーチャル避難訓練」の実施結果を公開しました。一般区民向けの体験会では、防災意識の向上が見られ、その効果が実証されたといえます。

リモートで避難訓練を体験できる「バーチャル避難訓練」
「バーチャル避難訓練」は、ジオクリエイツと株式会社日建設計(東京都千代田区)が共同開発したコンテンツです。オンラインでさまざまなシチュエーションを体験でき、安心・安全な場所づくりや働き方を後押しする「バーチャル避難訓練」は、民間企業や官公庁での導入実績を増やしています。
実証試験概要
ジオクリエイツは、東京都港区の「札の辻スクエア」を再現したバーチャル空間を使い、「バーチャル避難訓練」の実証試験を行いました。概要は以下の通りです。
- 実施日:2025年3月15日(土)10時30分~11時30分
- 会場:「みな・さんfes.2025」札の辻スクエア産業振興センター11階 小ホール
- 体験者:一般区民
- 試験内容:配布したタブレット端末で、来場者に自社コンテンツを体験してもらう
なお、この実証試験は費用負担や施設の撮影場所提供、訓練参加の呼びかけやプレスリリースなどに、東京都港区の支援を受けて行われました。
避難訓練の効果は?
実証試験後には、ツールの効果や理解、臨場感、操作のしやすさという項目で、7段階評価のアンケートを行いました。バーチャル体験会に参加した39名のうち、36名から回答が得られ、7段階のうち5点以上の項目が70%以上という結果となりました。
また、自由記述では、「人の密集具合などもわかり臨場感がある」「子どもも簡単に操作できた」「リアルな訓練より短時間で、何パターンも体験できるのがよかった」など、ポジティブな回答も多く集まっています。
一方、通信の問題で操作が遅くなるという不具合も一部で発生し、改善点のあることがわかりました。ジオクリエイツはこの問題を解決するため、すでにオフライン版の開発を完了させています。
今後の活用に期待!
東京消防庁とも協議のうえ、都内公共施設への実装も行っていく「バーチャル避難訓練」は、より多くの人の防災意識向上に貢献することが期待されます。今後の情報にも、ぜひ注目してください。