一般財団法人オレンジクロス(東京都中央区)が、VRやメタバースを活用した認知症疑似体験会を開催します。最新技術を活用した体験は、私たちにどのような効果をもたらすのでしょうか。

認知症疑似体験会とは
認知症疑似体験会は、VRとメタバースを活用し、認知症の方が感じている感覚や、認知症の方へのケア方法を学べるイベントです。主催は、「地域包括ケアシステム構築への貢献」を目的に、研究事業や啓発事業に取り組むオレンジクロスです。
約1時間の体験会は、静岡大学情報学部総合科学技術研究科石川翔吾氏の指導のもと行われます。
VR・メタバースを活用した体験内容
2025年10月16日の体験会は、15時、16時、17時、18時の全4回行われます。定員は各時間帯12名で、13歳以上であれば一般・専門職問わず誰でも参加可能です。体験会の内容は、以下の通りです。
- VR:360度動画で、ユマニチュード※の関わりと通常のケアとの違いを体験
- メタバース:仮想空間内で、認知症の方が感じているといわれる「いろいろなものが人の顔に見える」「形や大きさを正しく認識できない」「聞こえないはずの音が聞こえる」などの感覚を体験する
※ユマニチュード:フランス発祥の「人間らしさを取り戻す」という意味を持つコミュニケーション・ケア方法で、認知症ケアにも用いられる
体験による効果は…
VR動画は、「尊厳を守ったケア」として昨今介護・看護業界で注目されるユマニチュードが、認知症の方になぜ必要なのかを直感的に理解できます。また、認知症の方が日頃どのような感覚を持って生活しているか、発症した方の生きづらさなどが、リアルな体験を通してわかります。
体験者は認知症の方への接し方や、当事者目線での感覚を知ることで、より「認知症」への理解を深められるでしょう。
VRならではの体験を、会場で
介護・看護関係者に限らず、誰でも参加できる認知症疑似体験会は、体験者の「認知症」への考えを変え、正しい接し方を学ぶきっかけになるイベントです。参加には事前申込みが必要ですので、専用フォームに必要事項を記入して申し込んでください。