株式会社ワールドエリアネットワークス(広島市)は、建築・土木業界の人材育成と安全管理を支援するトレーニングプラットフォーム「メタトレ」のβ版を開発しました。「メタトレ」を活用すると、どのような効果が得られるのでしょうか。

次世代トレーニングプラットフォーム「メタトレ」
「メタトレ」は、建設現場をリアルに再現した空間で、建機の操作訓練や安全教育が行えるシステムです。ユーザーは、バーチャル空間内で建機操作を練習し、技術と安全意識の向上を図れます。
「メタトレ」の主な機能
「メタトレ」の主な機能は、以下の通りです。
- 施工シミュレーション:360度デジタルツインを用い、建設現場をリアルに再現。施工シミュレーションを体験できる
- 習熟度分析:操作データを集計し、ユーザーの習熟度を分析。進捗(しんちょく)はダッシュボードで確認可能
- 安全な環境での体験:危険が伴う場面を、仮想空間という安全な環境で繰り返し体験できる
- カスタマイズ:天候や障害物をはじめ、フィールドやシナリオを自由にカスタマイズ可能
パソコンやVRゴーグルがあればすぐに利用できるので、導入もしやすいでしょう。
トレーニングに期待される効果は?
仮想空間を活用したトレーニングに期待される効果は、大きく3つあります。
- 効率的で安全な新人教育
- 現場での事故リスク軽減
- 環境負荷の軽減
従来、建設機械の操作はベテラン作業員が時間をかけて指導していましたが、「メタトレ」なら仮想空間のなかで繰り返し練習できるので、安全かつ効率的な技術習得が可能です。また、危険が伴う作業を事前にシミュレーションすることで、作業員はリスクを把握し、適切な行動が取れるようになります。
さらに、実機を使った訓練は燃料消費や騒音、機材の摩耗などの課題がありましたが、仮想空間ならこうした環境負荷に加え、教育コストも軽減できます。
さまざまな企業での活用なるか?
建機の正しい操作やリスク回避の方法を安全に学べる「メタトレ」は、現在、製品版に向けたパートナー企業との共同開発を進めています。リリース後には、さまざまな建設関連企業で活用されるのではないでしょうか。
