VR用語の解説もいよいよ今回で最後となりました。専門ワードを知ることで、VRにより興味や関心を持って頂くことができたでしょうか。最後にご紹介する用語も、ぜひ覚えてくださいね。
VR酔い
VR酔いとはその名の通り、VR体験により気分が悪くなってしまうことです。車酔いや船酔いなどと同様の意味があり、吐き気や頭痛、胃のむかつきなどさまざまな症状が現れます。どういった症状が出るのかは、個人により差があります。
VR酔いには視覚や体性感覚などが関与します。実際の感覚と、過去の経験から予測される感覚のあいだに起こる矛盾が原因とされていますが、そのメカニズムは完全には解明されていません。
VR元年
VR元年はVRが普及した2016年のことをいいます。VRの技術研究そのものは、実は1960年代から進められていましたが、本格的に普及したのは数年前です。
「VR元年」といわれる理由は、「一般消費者向けのVRゴーグルがさまざまな企業から一斉に販売され、市場に出回り始めた年」だからで、実際、2016年を境に一般家庭でVRを楽しむ方は急増しました。
2016年以前ももちろんVRに関する研究がなされており、商品なども開発されていましたが、価格が非常に高くスペックが劣っていたため、一般消費者の手に届くことはなかったようです。
メタバース
メタバースとは、コンピューター上のシミュレーションにより作り出された世界のことです。この言葉は1992年のSF小説『スノウ・クラッシュ』で使用されたことがきっかけに生まれました。メタはギリシア語で「超える」、バースは宇宙や現実の事象を意味する「Universe」のことです。
メタバースは次の条件に当てはまるものをいいます。
- 三次元のシミュレーション空間を持つ
- 自己投射のためのアバターがいる
- 複数のアバターが同じ三次元空間を共有できる
- 空間内にアイテムを作れる
3次元のプラットフォームは以前から存在していましたが、ストーリーや世界観、ルールなどが低いレベルで決まっている自由度の低いものでした。その点メタバースはチャットや音声通話、アバターなどを利用し自由なコミュニケーションを可能とします。
ルームスケール
ルームスケールは、プレイエリアのサイズのことです。VR体験をする場合、ユーザーは現実世界でVRゴーグルを装着し、空間の中を動きます。これをプレイエリアといい、この小部屋のサイズをルームスケールといいます。
最小要件は2m×1.5m、最大は3m×4mとされています。
両眼視差
両眼視差とは、左右の目の奥行きの違いによる像のズレのことです。私たちの目の網膜は平面的な広がりしかもっていませんが、奥行きに関する情報を脳が統合し、3次元の空間を知覚します。
VRゴーグルは左右の目にずらした映像を見せることで、奥行きを感じさせる。つまり、両眼視差をうまく使い、立体感やリアルな映像を映し出しているのです。
知識と体験からVRの世界をより深めよう
VRに関する用語はまだまだ多く存在します。また、VRの知識や技術については、知ろうと思えばどんどん追及していくことが可能です。知識を深め、VRでの体験をより多く経験することで、VRの世界により深く入り込むことができます。
VRは今後も進歩をし、VR市場もより広がりを見せていくでしょう。そうした時代に乗り遅れないよう、また「VRの仕事につきたい」と思ったときに専門的な用語などに対応できるためにも、子どもの頃からVRに触れ、学ぶことが大切です。
メタツアーズのコンテンツなども活用しながら、今後のVRの促進に対応できる人材を育成していきましょう。
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