林業は危険な作業も多く、労働災害が深刻視されています。なかなか減らない労働災害を軽減させるため、新たにVRによる教育システムが登場しました。
今回は、伐採現場での教育やさまざまなイベントにも活用可能な、林業に関するVRコンテンツをご紹介します。
林業の現場で危惧される労働災害
林業といってもイメージがつきにくい方もいるかもしれませんが、具体的には山に入り、チェーンソーで伐採作業を行ったりする仕事です。チェーンソーの扱いは難しく危険なため、座学による講習が事前にしっかりと行われます。
講習ではチェーンソーの使い方はもちろん、テキストやイラストにより労働災害の危険性についても伝えられます。しかし、なぜ事故が起こるのかということを頭では理解できていても、印象に残りにくく、実際に現場に出た際に労働災害のことを思い出すことはあまりありません。
こうして「事故が起こる可能性」について考えないまま作業を行うことで、労働災害が起こりやすくなってしまいます。
林業労働災害VRシミュレーターとは
林業労働災害VRシミュレーターは、伐採技術教育システムと伐採VR体験をセットにしたコンテンツです。VR空間でチェーンソー技術やこれを扱う上での危険性について学ぶことができ、テキストを使用した講習よりも視覚や聴覚からの情報を多く吸収することができます。
現場でのリアルな伐倒手順、立ち位置、受け口などを確認できるだけでなく、伐採技術の評価システムもあり、VR映像によって学んだことを正確にできているのか数値で評価してくれるのも、わかりやすい習得度の判定に役立ちます。
期待できる効果や役立つ場面
林業労働災害VRシミュレーターを活用することで、より高い伐倒技術を身につけられることはもちろん、労働災害についてリアルに体感することで「こうすると事故を招くかもしれない」「こうすれば安全だろう」と事故を想定して作業を行うことができ、労働災害の軽減にもつながるでしょう。
また、このVRコンテンツは林業への新規参入者への教育や労働災害講習会などはもちろん、林業関係のイベントなどでも活用することが可能です。多くの方に林業について体験しながら知ってもらえる機会にもなり、林業への興味・関心を深めることもできるのではないでしょうか。
VRは危険回避や能動的な学習に役立ちます!
事故や災害などによる危険は、実際に発生すると命に係わる可能性もあるため危険です。しかし、映像や写真、文章で見るだけでは当事者意識が湧かず、インパクトに欠けることも多いでしょう。
VRは現実ではなかなかできない体験を可能とし、危険回避に努める意識を養います。また、仮想空間で実際に体験しながらさまざまなことを吸収するというのは、能動的な学習として意欲向上や学習効率アップにも活用できます。
メタツアーズでもVRを活用した教育コンテンツをご用意し、世界中が達成に向けて取り組んでいくSDGsについて楽しく学べる機会をご提供しています。当事者意識をもって環境問題などに取り組めるような内容に仕上げたコンテンツは、中学校や高校の総合的な学習の場面でもご活用いただけます。
さまざまなVRコンテンツでより上質な学びを。そして、危険回避の意識を芽生えさせ、安全な作業や生活を送れるようになるとよいですね。
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