2019年に制作された「BATTLESCAR: Punk Was Invented By Girls」は、ベネツィア映画祭などで話題となりました。世界で活躍するアメリカとフランスの監督2名によって制作された、VRアニメーションには、どのような魅力があるのでしょうか。
今回は、「BATTLESCAR: Punk Was Invented By Girls」についてご紹介します。
「BATTLESCAR: Punk Was Invented By Girls」とは
「BATTLESCAR: Punk Was Invented By Girls」は2019年に制作された、約30分のVRアニメーションです。ドラッグや犯罪が問題になっていた1970年代のニューヨークが舞台となっており、10代の2人の女子がパンクバンドで有名になることを夢見て成長していく様子が描かれています。
この作品は少女のうちの1人の声を、「メン・イン・ブラック2」や「シン・シティ」シリーズに出演しているハリウッド俳優のロザリオ・ドーソンが務めたことでも話題を集めました。
少女たちの成長を描く「BATTLESCAR: Punk Was Invented By Girls」は、音楽作品としての要素も強いため、進行のリズムも重要となります。作品がリズムを考えて構築されていることで、ストーリーを理解しながら音楽的な世界を楽しめる内容になっています。
作品にちりばめられたVRならではの演出
作品には、VRでしかできない演出が多く活用されています。たとえばジオラマ演出を使い、とても大きな人が現れることでスケール感を壊す、客観的な視点から突如、主人公視点に変わる、日記を読んでいたら絵の中に入り込んでいくなどです。
新たなVR技術を駆使した演出の数々が、作品の魅力をより引き立てながら、高い没入感で体験者をアニメーションの世界に入り込ませます。
これまで、多くのフレーム映像を演出してきた2名の監督の経験が各所に活かされており、アイデア盛りだくさんの作品になっています。
制作者の熱意が伝わる30分
およそ30分の映像には、監督たちがこれまで手がけてきたフレーム映像のよさも、ふんだんに取り入れられています。そのなかに、VRならではの新たな試みを多くちりばめようという意識が、感じられる作品に仕上がっています。
VR映画はまだまだ新しいジャンルで、作品制作も実験的かつ慎重になる会社や監督が多い傾向です。しかし、「BATTLESCAR: Punk Was Invented By Girls」は、作品から伝わる熱量が、他作品とは異なる部分があり、体験者もそれを全身で感じることができます。
3部構成の「BATTLESCAR: Punk Was Invented By Girls」は、VR映画のなかで、やや長めの作品となっています。シーンによって新しい演出がされているので、見るたびに発見があるのも、魅力だといえます。
VRを作るなら、まずはVRを見ることから
VR作品を手がける監督や制作会社が徐々に増えるなか、制作に携わる人になりたいという思いを抱く方も多いのではないでしょうか。VRを作るのなら、まずはVRを見て、触れることが重要です。
さまざまなVR映像を見て、どういった手法や内容が「刺さる」のかを研究しながら、VR制作に関われる職業を目指しましょう。