メタバースニュースでは、多くのVR映画をご紹介していますが、今回ご紹介するのはゾンビと少女の恋を描いた物語「Gloomy Eyes」です。作品の内容や見どころをチェックして興味を持った方は、ぜひ本編を視聴してみてくださいね。
「Gloomy Eyes」とは
「Gloomy Eyes」は2020年、アメリカの権威ある賞の1つ「エミー賞」のノミネート候補となった作品です。フランス、アルゼンチン、アメリカ、台湾による合作で、目が光るゾンビと人間の少女の恋のお話となっています。
2019年のヴェネツィア映画祭で公開後、同年にはサンダンス映画祭での上映をはじめ、アヌシー国際アニメーション映画祭「ベストVR体験賞」受賞、SXSW「審査員賞(ストーリー部門)」などを受賞。ストーリーもさることながら、個性的なキャラクターデザインでも注目を集めました。
作品の内容
作品は3部作となっており、太陽の当たらなくなった街を舞台にしています。人間に嫌気がさした太陽は世界を照らすことをやめ、姿を隠します。世界に日が当たらなくなったとき、闇は墓場から死者をよみがえらせ、人類とゾンビの戦いが始まりました。戦いが日常となるなか、目が光るゾンビの子ども「グルーミー」と人間の少女「ニーナ」のあいだには、恋心が芽生えるのです。
しかし、ニーナは恐怖で街を支配する司祭・ルイスの姪でした。この設定がストーリーにどのように影響するのかも気になるところです。グルーミーとニーナの恋は、街に太陽の光を取り戻す希望となるのか。ゾンビと人間の戦い、2人の恋、太陽がどうなっていくのかなど、さまざまな角度でノスタルジックなストーリーを追いかけられる作品となっています。
かわいらしいキャラクターが魅力!
「ゾンビと人間の悲運の恋」と聞くと、ややグロテスクな映像だったり、物悲しくなるようなタッチのアニメーションを想像するでしょう。しかし、実際は子どもにも親しみやすいようなかわいらしいキャラクターがストーリーを展開しており、一見恐怖や争い、恋愛というテーマとは程遠い印象です。
とはいえ、やはり暗い世界と重いテーマを背負った作品なので、小さなお子様は「怖い」と感じるかもしれません。感情に訴えるような内容を、空想的なアニメーションで表現した個性的な作品は、公開から3年が経過した現在も、さまざまなサイトで視聴可能です。
表現の幅が広がるVR映画を楽しもう
360度の3D映像なら、これまで二次元では実現できなかった独特の世界観を表現することができます。2D映像でもPIXARのようなリアルさ、日本のアニメのような美しさを出すことができますが、より奥行きを持たせたり自由な視点で楽しんだり、ということはできません。VR映像はこうした世界観の表現に貢献します。また、今回ご紹介した「Gloomy Eyes」のようなタッチは、3Dのよさをより活用することができるでしょう。
2022年現在も、VRアニメーションは多く制作されています。今後、どんな作品が誕生するのか、注目を浴びる作品にも期待したいですね。