VRの世界を楽しむには専用のゴーグルが必要ですが、より仮想空間での体験をリアルに実現してくれるその他のアイテムにも、注目が集まっています。今回ご紹介する「Quantum Metagloves」は、高性能なフィンガートラッキングを実現してくれる画期的な製品です。
そもそもフィンガートラッキングとは何か、というところから詳しくみていきましょう。
フィンガートラッキングとは
フィンガートラッキングとは、個々の指を識別し、より繊細な動きを実現してくれる機能です。VRコントローラーは以前から存在していますが、それぞれの手で握り込み、親指と人差し指で操作をするタイプが多い傾向でした。
フィンガートラッキングは1本1本の指それぞれの動きはもちろん、製品によっては手首の動きや回転なども検知してくれます。従来のVRコントローラーは長時間握り込むことによる疲労も懸念されていましたが、フィンガートラッキングタイプのVRコントローラーは、さまざまな形状があるとはいえ、どれも握り混む必要がなく、長時間のVR体験をより快適なものにしてくれることも、期待されています。
Manus VRが開発!「Quantum Metagloves」
各社が新製品の開発に尽力するなか、Manus VRが開発し、2022年後半の販売を予定しているのが「Quantum Metagloves」です。こちらはグローブ型のデバイスとなっており、磁気に影響されないことで高い精度を実現。およそ70グラムと軽量なので、違和感なく長時間使用することができるでしょう。
尚、「Quantum Metagloves」はフリーサイズで、取り外し可能な充電式バッテリーは、最大4時間の使用が可能。価格については問い合わせが必要です。
新製品の魅力
「Quantum Metagloves」の魅力は大きく2点で、1つは高い互換性です。データ処理ソフトウェアに付属するプラグインを使用すれば、「Unity」や「Unreal Engine」にリアルタイムなストリーミングをすることができます。また、オープンSDKの使用で「Blender」や「Maya」にエクスポートも可能です。
もう1点は用途に応じた装着方法を選択できることでしょう。それぞれの指のセンサーはグローブ式での装着はもちろん、テープで直接指に巻き付けて使用することもできます。また、センサーのついたキャップを指にスライドさせて装着することも。大きく3通りのなかから、使い方や使い心地に合わせて最適な方法を選べるのは、うれしいですね。
魅力的なアイテムで、よりよいVR生活を
フィンガートラッキングをはじめ、VR空間での仮想体験をよりよいものにするアイテムは多く存在します。ヘッドマウントディスプレイの進歩もその1つで、首や頭への負担を軽減させ、自然な形で装着できること、高画質かつリアルな映像で、高い没入感を実現することなどを考慮した製品の研究・開発は現在も進められています。
今後、さらに快適にVR体験を楽しめるアイテムが登場すれば、VR人口の増加にもつながるのではないでしょうか。メタバースニュースではこれからも新たなコンテンツ、そして製品に注目し、皆さまに発信していきます。お楽しみに。