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制作費150万ドル!大規模プロジェクトで注目を浴びた2018年のVR作品

2018年、150万ドル、日本円にしておよそ2億円の制作費をかけて作られたVR作品に注目が集まりました。カンヌ国際映画祭のVRコーナーにも展示された「Trinity」について、その魅力を見ていきましょう。

カナダのVRスタジオで制作された映画「Trinity」

「Trinity」は2018年、カナダのモントリオールにある「UNLTD」というVRスタジオで制作されました。モントリオールにはFelix & Paul Studiosという有名なVRスタジオもあり、VR映像制作で一歩先を行く地域といっても過言ではありません。

そんな場所にあるUNLTDの社長は、実はカナダ最大の映画配給会社eONEの元社長でもある人物です。これまでの経験を生かし、VR映画に挑戦したいという思いから、VR映画の制作を始めました。

シリーズもののVR作品で見応え抜群

「Trinity」はおよそ12分間の作品で、ジャンルはSF。社長は制作目的について「VRは通常、映画のマーケティングに使用されるが、我々は逆のことをしたい」と語っています。

物語の舞台は未来。人間が絶滅してから長い時間が経過した世界です。最後に残ったアンドロイドとAIの闘いは、5つのエピソードのシリーズものとして描かれています。

およそ150万ドルという莫大な予算を使った挑戦的な作品は、さまざまな工夫を凝らした数多くのVR作品のなかでも、群を抜いた魅力がありました。この作品をきっかけに、「UNLTD」ではこの技術をゲームやテレビ、その他映画のプロジェクトにつなげていく計画も立てています。

ゲームのなかに入り込んだような感覚に

SF好きにはたまらないストーリーはもちろん、注目すべきは映像美です。アンドロイドとメタリックドラゴンの戦闘シーンから始まり、冒頭から迫力ある映像に魅了されるでしょう。

独特な絵のタッチが少し「怖い」と感じるかもしれませんが、美しい映像と演出で、ゲームの世界に入ったような気分を味わえます。また、作中では位置や色などの情報を持ったポイントクラウドが象徴的に使用されており、現実かデジタルか、曖昧な世界観を表現するうえで重要な役割を担っています。

費用をかければよい、というわけではありませんが、用意された予算を有効的に活用した集大成だったということが、一目で分かる出来映えのよさに、体験者は感動するでしょう。

さまざまなコンテンツの融合を楽しもう

ゲームとVR、物語とVRなど、さまざまなコンテンツがVRと融合することで、よりよいものが誕生します。今後はゲームと映画などの垣根を越えた融合で、また新たなジャンル、作品が登場するかもしれません。

VRの可能性は非常に広く、メタツアーズでもVRを使ったSDGs教育など、VRの新たな活用法をご提案しています。これまでの学習にはなかった学び、さまざまなコンテンツになかった感動などを与えてくれるVRのさらなる進歩に期待したいですね。魅力的な作品、コンテンツを、今後も楽しんでいきましょう。

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