株式会社スギノマシンは、自社の産業用ロボットを設置したイメージがふくらむシミュレーションをARで行えるサービスの提供を開始しました。このサービスによって得られる効果には、どのようなものがあるのでしょうか。

今回は、ARシミュレーションサービスによる効果について、ご紹介します。

株式会社スギノマシンとは

株式会社スギノマシンは、富山県魚津市に本社を構える企業です。1936年の創業より、さまざまな機械の開発・販売を行っています。グループ企業も多く、グループ全体の従業員数はおよそ1400名。

富山県はもちろん、静岡県にも工場を所有しており、営業オフィスは東京や大阪、名古屋、広島、福岡など主要都市に多く存在します。

株式会社スギノマシンの代表的な製品としては、高圧ジェット洗浄装置、超高圧水切断装置、原子力発電所検査保有用機器などがあります。このほか、ドリリングユニット、鏡面仕上工具、産業用ロボットなど、製品の幅は多岐にわたり、これらの開発・設計・製造・販売を一挙に担っているのも特徴です。

AR設置シミュレーションサービスについて

そんな株式会社スギノマシンが2022年6月に開始したシミュレーションサービスは、スマートフォンやタブレットを利用し、実寸大の産業用ロボットをARで表示できるものです。設置スペースや動きを確認できるので、設置を検討しているもののスペースが足りるのか、情報だけでは不安だという顧客に、製品導入のイメージをリアルに見てもらうことができます。

こちらのサービスは、専用アプリ等のダウンロード不要。Webページや2次元バーコードを利用することで、手軽に体験できるのも魅力です。実寸大の産業用ロボットを置いたイメージはもちろん、実際にどのように稼働するのかを設置希望場所で見られれば、導入後の様子をよりクリアに想像することができます。

期待される効果

今回ご紹介したARシミュレーションサービスの魅力は「イメージが湧きやすい」「アプリ不要で使いやすい」という2点です。いくらイメージがしやすいといっても、アプリのダウンロードから、となると気乗りがしないという事業者の方も少なくありません。Webや二次元コードから簡単にアクセスできれば、シミュレーションサービスの利用も増加するでしょう。

また、実際に置いたイメージがARでできれば、スペース的な問題をクリアしているかどうかも一目でわかり、自社内への導入が本当に必要かどうかを検討しやすくなります。大がかりな産業用ロボットですので、購入には慎重になるでしょうが、詳細なイメージがしやすいことは、販売促進にもつながることが期待されます。

これは、株式会社スギノマシンの売り上げ増加だけでなく、導入検討中の企業が実際に導入を決断し、業務効率化を図ることにも貢献するでしょう。

ARの活用で、リアルな世界もより便利に

仮想空間でさまざまな体験を可能とするVRが注目される昨今ですが、ARの用途拡大も進んでいます。リアルな世界をより便利に、また楽しくしてくれるツールともいえるARが、今後もさまざまな場面で活用され、実生活や企業の発展に役立つことを期待したいですね。

メタツアーズでは、AR・MRの現状や今後についても注目していきます。メタバースニュースの最新記事も、ぜひチェックしてください。