知らない人は居ない、といっても過言ではないほど有名な絵画「モナ・リザ」。そんな「モナ・リザ」の現物が間近で見られるVRをご存じでしょうか。このVRでは「モナ・リザ」を堪能するだけでなく、保管されているルーブル美術館の館内をゆったりと楽しむ体験も可能です。

今回は、「Mona Lisa: Beyond the Glass」についてご紹介します。

誰もが知る「モナ・リザ」！しかし…

イタリアの美術家、レオナルド・ダ・ビンチによる「モナ・リザ」。1500年代初期に製作されたといわれている油絵で、黒い服を着た長髪の女性が、美しく微笑んでいる姿が描かれています。

日本でも有名な絵画で、その複製画は国内にも多く存在しますが、現物はルーブル美術館に飾られています。しかし、その現物も劣化防止のため保護ケースに入れられている状態で、日々2万人以上の来場者が「モナ・リザ」の現物を見に来るため、遠くから眺めることしかできません。

そんな「モナ・リザ」を赤外線スキャンデータと数十年の研究データで精密に再現したのが、「Mona Lisa: Beyond the Glass」です。2019年、レオナルド・ダ・ビンチ没後500年を記念して開催された展示会の一環として作られたこのVR動画で、現物の「モナ・リザ」を間近で見るような体験ができます。

名所、ルーブル美術館を1人占めできる貴重な体験

「モナ・リザ」が保管されているルーブル美術館は、フランス・パリにある国立美術館です。世界最大級の美術館で、3万5,000点近くの作品が展示されています。「モナ・リザ」をはじめとした世界の有名な作品が多く保管されており、年間800万人を超える入場者で賑(にぎ)わっています。

「Mona Lisa: Beyond the Glass」では、「モナ・リザ」とともに、このルーブル美術館の館内を堪能できるのも魅力だといえるでしょう。新型コロナウイルスの影響で、海外へ足を運ぶことがなかなかできなくなっていますが、自宅で手軽に、名所・ルーブル美術館へ足を運んだような気分を味わえるのはうれしいですね。

コントローラーを使えば、ルーブル美術館前の庭へワープすることも可能。美しい外観を楽しめるのも、このコンテンツの魅力の1つです。

知らなかった「モナ・リザ」に出会える空間

前述の通り、さまざまなデータや技術を駆使して再現された「モナ・リザ」は、美術館のキュレーターや学芸員の方のチェックも受けており、まさに本物に近い芸術品だといえます。リアルな「モナ・リザ」を間近で見られるだけでなく、「Mona Lisa: Beyond the Glass」では、絵画のなかから「モナ・リザ」が飛び出して動く様子も見ることができ、VRならではの演出を楽しめます。

「モナ・リザ」にはもちろんモデルとなる女性が存在しますが、既にこの世には存在しないこの女性のかすかな表情やしぐさも、あらゆる仮説のなかで再現されていると思うと、コンテンツの魅力がさらに増すのではないでしょうか。

ただ絵画を楽しむだけでなく、髪型や衣服の生地、描かれた場所などまで細かに再現された「モナ・リザ」を見ることで、時空を超えたような体験ができるのも、VRでしかできない貴重なものだといえるでしょう。

VRで世界の美術館へ行ってみよう

今回ご紹介した「Mona Lisa: Beyond the Glass」は、本物そっくりの「モナ・リザ」の絵画、そして美しいルーブル美術館の様子、さらに動く「モナ・リザ」と3つの大きな要素を持ち合わせた非常に魅力的なVRです。

ほかにも、世界のさまざまな美術館を楽しめるVRコンテンツは多く存在し、展示されている美術作品をマイペースに鑑賞できると、人気を集めています。世界、国内の遠方でなかなかいけない美術館へ、ぜひVRで訪れてみてください。