VRコンテンツもエンタメ業界での活用がメイン、という印象を持つ方が多くいましたが、メタバースも同様に、ゲームなどでの活用が多いイメージです。しかし、最近は新たな業界がメタバースを利用した販売促進などに注目しています。
今回は、メタバース適用分野の変化についてまとめました。幅広い業界に、メタバースはよい風を送ることができるのでしょうか。
これまでのメタバース活用分野は
メタバースというと、ゲームやライブを楽しむなど、VRと同じような用途に多く利用されています。ちなみに、VRとメタバースの違いについて曖昧(あいまい)に受け止めている人もいるかもしれませんが、VRはVRゴーグルを装着し、360度の立体的な映像を視聴しながら体験をするものです。
メタバースは、アバターなどを使って実際に空間のなかで自由に移動や生活などができる、VRよりも広い用途で利用できるものだといえるでしょう。また、メタバースは仮想的な「空間」を指し、VRは空間ないでの体験を可能とするための「手段」や「技術」を指す場合もあります。
いずれにしても、メタバースやVRは、エンターテイメント業界での活用が主のような印象でした。このほか、教育などにもVR技術を活かしたコンテンツは存在しており、幅広いジャンルで利用されていることがわかります。
現在、メタバースに注目している業界
仮想空間上にはさまざまな世界が構築されていますが、なかでもメタバースの活用に注目しているのが、ファッション業界です。新型コロナウイルス感染拡大以降、消費行動は大幅に減少しています。
在宅勤務の増加や、外出機会が減ったことから、特にアパレル市場では規模の縮小が見られます。そんななか、オンラインとオフラインを連動させて販売促進を見込むことに貢献するのが、メタバースです。
仮想空間上で交流しながら買い物をすることは、リアルな店舗に出向く手間を省くと同時に、ネットショッピングならではの「思っていたものと違う」「似合うか分からないから購入に迷う」といった悩みを解消できます。
オンライン空間でありながら、リアルな店員の声を聞きながら、自身に合う商品を探せるメタバース上のアパレルショップは、アパレル業界の売り上げV字回復のための大きなカギになるのではないでしょうか。
メタバースがさまざまな業界にもたらす効果
メタバースはエンタメ、アパレルのほかさまざまな業界で活用できます。たとえば建築現場などの状況を把握したり、打ち合わせをしたりできるメタバース。教育空間を再現したり、物件の見学ができたりするメタバースなどです。
VRでも同様のシステム、コンテンツは存在しますが、冒頭で解説した通りメタバースではVRよりもよりリアルな体験が可能。内見なども360度の映像で見るだけでなく、自由に空間を動き回りながら室内の様子を見ることができます。
幅広い業界での活用で、さらなる活性化を
メタバースはさまざまな業界の活性化に役立つ、便利なツールです。国内・海外の多くの企業がメタバースに参入しており、今後も画期的な活用法が生まれるでしょう。
新型コロナウイルスの影響で市場規模が縮小している業界を中心に、メタバースによって回復していくことを期待したいですね。