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世界の映画祭でも話題となった、「流産」をテーマにしたVR映画

2020年、多くの国際映画祭で話題となった「MINIMUM MASS」。「流産」をテーマとしており、見ていてつらくなるようなシーン、内容もありますが、作品には重要なメッセージが込められています。

なぜVRである必要があったのか、重いテーマを扱ううえで、VR技術はどのように活かされたのか、作品の概要とともに見ていきましょう。

「MINIMUM MASS」とは

「MINIMUM MASS」は2020年、ニュージーランド・フランス・アメリカで制作されたおよそ20分のVRアニメーションです。アヌシー国際アニメーション映画祭やトライベッカ映画祭、ベネチア国際映画祭など、数々の映画祭で高評価を獲得し、世界からも注目が集まりました。

ディズニー長編アニメーションや「アバター」などの制作に関わった監督をはじめ、実績ある監督たちが共同で、制作に携わっています。

「MINIMUM MASS」のテーマは「流産」。身ごもった赤ちゃんを流産してしまったことを悲しみつつも、空へ帰った我が子が別次元に生まれ変わっていると信じるカップルの物語です。

ミニチュアサイズ演出を新たな手法として採用

映像は真っ暗な空間に、ドールハウスやジオラマが浮かんでは消えるようなものです。カップルによって記憶の断片のように出来事が語られると、体験者はその記憶の断片に触れることができます。

それをきっかけにドールハウスが回転し、別の角度から物語を覗(のぞ)き見ることができるのです。作品内では従来のミニチュアサイズ演出にはない、新たな効果をもたらしています。

VRの強みを生かし、難しいテーマをよりリアルに表現

作品内には、流産したことがわかるシーン、その現実を受け止めて生きていかなくてはならない瞬間など、見ていて「つらい」と感じるシーンがたくさんあります。実際、流産といってもどういったことが起こっているのかわからない男性は少なくありません。

現実を直視できていない男性も多いなか、「流産」という経験を正面から受け止められるよう、監督はこのテーマをVRで描きたいと思ったそうです。実際、作品内では女性、男性、そしてお腹のなかにいた子ども、それぞれの心情をさまざまな視点から描いており、「流産」がいかにつらいものなのかが、痛切に伝わる内容となっています。

作品内では、冒頭からずっと、体験者の手が表示されています。自身が作品内に存在することを示しているとしても、その意味が明確にわからないあいだは違和感もありますし、「何のための手なのか」という疑問は物語が進んでも続きます。

ドールハウスを動かすため、ストーリーを「自分事」として捉えるためなど、さまざまな意味が考えられますが、物語の最後、主人公のカップルが上空から自分に向かって降りてくるシーンに直面したとき、「手」の意味がわかります。

表示される体験者の「手」は、2人に向かって差し伸べられるもの、つまり、体験者は生まれてくるはずだったカップルの子どもとして、物語を見ていたのです。この事実に気づいたとき、なんともいえない感情が溢(あふ)れ、胸がいっぱいになる方も多いのではないでしょうか。

さまざまなメッセージを伝えるVR映画を視聴しよう

VR映画には、さまざまなメッセージが込められています。視聴を終えたとき、感じるものや教訓、考えさせられることの多い作品は多く、今回ご紹介した「MINIMUM MASS」もその1つだといえるでしょう。

VR技術は、作品のメッセージをより鮮明に伝えることに役立ちます。込められているメッセージは作品によって大きく異なりますが、それぞれの作品の魅力を引き立ててくれるVRを楽しみながら、多くの教訓を得られるとよいですね。

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