講談社VRラボが企画・制作したアニメーション、「Thank you for sharing your world」に注目が集まっています。盲目の少年を主人公とした作品には、どのようなメッセージが込められているのでしょうか。
今回は、「Thank you for sharing your world」の作品概要をご紹介します。
「Thank you for sharing your world」とは
「Thank you for sharing your world」は日本で制作された、およそ33分間のVRアニメーションです。目の見えない少年が想像力で作り上げた美しい世界を、CGアニメーションとインタラクションで表現しています。
監督を務めたのは、映画監督で脚本家の作道雄さん。京都大学の法学部を卒業後、2014年に映像制作会社「クリエイティブスタジオゲツクロ」を設立しました。映画監督、そしてテレビドラマの脚本を手がける脚本家として、幅広く活躍しています。
作品の概要
「目の見えない人は、実は想像力豊かに色鮮やかな世界に生きている」というインタビューをきっかけに作られた「Thank you for sharing your world」。主人公は、小学生の頃に病気で視力を失ったタカシという少年です。
タカシは目の前の世界を想像することで、ほとんど不自由することなく生活ができています。しかし、目が見えないことで気持ちは塞ぎがちで、日常生活のなかの楽しみも失っていました。
そんなタカシはある日、自閉症の幼馴染み、シンジに誘われ、2人で蒸気機関車のセレモニーに出かけます。しかし2人はあることをきっかけに、離ればなれになってしまうのです。
紆余曲折あるものの、2人はセレモニーで再会を果たします。お互いの友情を確かめ合った2人。タカシはシンジのおかげで想像力を取り戻し、美しい世界を思い描きます。タカシはセレモニーまでの道のりの途中、またタカシの存在のおかげで、自分の気持ち次第で、世界を変えられることを知るのでした。
国際映画祭にノミネート!
「Thank you for sharing your world」は2022年10月14日から10月30日まで台湾で開催される国際映画祭、「2022 KFF Film Festival(高雄映画祭)」のVRコンペティションにノミネートされました。
世界でどのような評価を得るのか、非常に楽しみですね。
一般向けの配信は、2023年中旬頃からオンラインにて開始予定となっています。家庭での視聴が可能になるのはまだまだ先ですが、高評価を得ている作品ですので、リリースされた際はぜひチェックしてみてください。
日本発のVR作品を見てみよう
世界には多くの素晴らしいVR作品が存在しますが、日本のクリエイターが手がける作品も、高い評価を得ているものが続々と登場しています。細部にまでこだわった日本人ならではともいえるよさを含んだ作品をチェックしてみましょう。
メタツアーズでも、多くのVR作品をご紹介しています。YouTubeで気軽に見れるさまざまなジャンルのVR動画も、お楽しみください。