「パラサイト」制作会社が手がけたVR映画！その魅力

アジア映画で史上初のアカデミー作品賞を受賞した「パラサイト」。そのパラサイトを制作した韓国の大手制作会社が手がけたVR映画「Stay With Me（邦題：私のそばにいて）」は、当時大きな話題となりました。

今回は、「Stay With Me」の作品の魅力をご紹介します。

「Stay With Me」とは

「Stay With Me（邦題：私のそばにいて）」は2018年に韓国で制作された、およそ38分のVR映画です。ジャンルはラブロマンスで、VR作品としては珍しい内容になっています。

「パラサイト」を制作した会社が手がけていることはもちろん、俳優陣が豪華なことでも話題となった同作品。主演は「愛の不時着」に出演したキム・ジョンヒョンと、「サイコだけど大丈夫」のソ・イェジです。

ミュージシャンという夢を持つものの、人前で歌うことができないキム・ジョンヒョン演じるウジンと、パントマイムパフォーマーになる夢を持つソ・イェジ演じるヨンスの初恋を描いています。

2018年のCannes Next VRや釜山国際映画祭などで大きな話題となり、多くのファンに絶賛されました。

作品の最も大きな魅力は、演出の細やかさだといえます。監督はビジュアルエフェクトを得意としており、VR映画としてどのような演出が有効なのかを試行錯誤しながら制作したことが伝わってくるでしょう。

冒頭の海中に飛び込むシーン、また真っ暗闇の中に部屋だけが浮いているシーンなどには、監督の経験が生かされているように感じます。

ドラマを360度のリアルな映像で作るというのは、難しい挑戦だったといえます。実際、VR映画という側面から見ると、やや難しいのではないかというシーンも少なくありません。

とはいえ、登場人物が目の前にいるような感覚でドラマを楽しめるのは、この作品のよさだといえます。また、作中に多くのVR演出を取り入れているので、VR映画を制作する人にとっては勉強になる部分も多くあるでしょう。

ストーリーが素晴らしいので、VRでドラマを楽しみたい方はもちろん、単純に韓国ドラマが好きという方にもおすすめの作品です。

3D映画などは多くありますが、360度視点で視聴可能な映像はまだまだ少ないといえます。VR映画はアニメーションやドキュメンタリーが多い傾向ですが、今後も今回ご紹介した作品のような親しみやすいドラマが増えていくことを期待したいですね。

「Stay With Me」が制作された2018年よりも、VR映画の数は増えており、技術も進歩しています。たくさんの作品を視聴し、VRの世界に親しんでいきましょう。