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息子視点で家庭崩壊を体験。メッセージ性の強いVRアニメーションに注目

VR映画はテーマやメッセージをより強く伝えるのに高い効果を発揮してくれます。今回取り上げるVRアニメーションは、息子視点で家庭が崩壊していく様子を体験する内容です。作品を体験したあとには、暗く、悲しい気持ちになるかもしれませんが、VR映画としての完成度の高さは保証できますので、ぜひ視聴して頂きたいです。

早速、「Amends」の魅力をご紹介します。

「Amends」とは

「Amends」は2020年、デンマークで制作されたおよそ12分間のVRアニメーションです。アニメーションワークショップでの制作セッションの一環として、12名の学生によって作られました。

疎遠になった母親との複雑な感情を、息子の視点で体験する「Amends」は、心が痛くなるような体験を、私たちに提供してくれます。

ルールを把握するのに重要な導入部分

VR映画にとって非常に重要なのは、結末、そして導入部分です。導入がしっかりとしていないと、作品が描く世界観や、そのなかにおける自身の役割を理解できず、没入できないまま体験を追えてしまう可能性があります。

「Amends」では冒頭で、記憶の音声が走馬灯のように体験者に迫ってきます。体験者自身が作品の主人公であること、そして大変なことが起こることを予感させてくれる、巧みな導入演出だといえるでしょう。

インタラクションとなる「積み木」

作中で重要なポイントとなるのが「積み木」です。「Amends」は母との積み木遊びの思い出からスタートするのですが、テーブルの上にある積み木を、体験者の好きな場所に置くことができます。どこに積み木を置いても、母親がその上に積み木を重ねてくれ、楽しかった思い出を印象づけてくれます。

物語が進んでも、積み木は登場します。母親がパートナーと別れ、家庭崩壊が始まるシーンでは、体験者は自身の部屋で積み木を壁に投げることができ、壁にぶつかった積み木は次々と壊れていくのです。最終的には体験者がいる部屋も崩れていき、家庭崩壊を想像させる大きなポイントとなります。

ラストシーンでも、積み木は重要な役割を果たします。テーブルの上には積まれた積み木が有り、ソファで眠る母の手には、三角形の積み木が握られています。体験者が母の手から積み木を取り、机の上の積み木に積むと、物語はエンディングを迎えるのです。

崩れかけた家庭を元に戻したい、そんな気持ちを表現するような行動を、体験者に自然に取らせるのは、物語がよりリアリティを帯びているからではないでしょうか。

体験者は主人公、つまり家庭崩壊を体験する息子として物語に関わります。冒頭では優しいまなざしだった母親が、パートナーと別れたことで正気を失い、最終的にはとても冷たい目で見てきます。こうした自身に向けられる母の目線からも、家庭が崩れていく様子は汲み取れるでしょう。

VRで他者の視点に立ってみよう

今回ご紹介した作品では、大切な「母」という存在を失い、家庭が崩壊していくことを目の当たりにする息子の視点で、物語を体験します。VR作品は、自分ではない誰かの立場になる、誰かの気持ちに寄り添うために大きな役割を果たしてくれるでしょう。

新型コロナウイルス感染症の蔓延(まんえん)が始まってから、人との交流の場は大幅に減少しています。VR作品を通して、さまざまな人の人生を体験し、教訓が得られれば幸いです。

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