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人工筋肉アクチュエータ開発で、ARグラスや触覚グローブも進歩か

「人工筋肉アクチュエータ」という言葉を耳にして、どういったものかピンとくる方は少ないかもしれません。新たに開発が進められているこちらの機能は、ARなどの進歩につながる可能性があるようです。

今回は、サムスン電子が開発を進める「人工筋肉アクチュエータ」について、またその活用シーンについてご紹介します。

サムスン電子とは

サムスン電子は1969年に設立された、韓国の企業です。世界最大の総合家電、電子部品、電子製品メーカーとして知られるサムスングループの中核となる会社で、スマートフォンや薄型テレビなど、私たちの身近な製品の製造にも注力しています。

さまざまな企業がVR市場への進出を行うなか、サムスンは2020年に「Gear VR」を完全終了してから、VR関連への取り組みは縮小傾向です。しかし、ARについては開発を続けており、2022年3月にはオリジナルのARヘッドセット開発が進んでいることがわかっています。

開発を進める「人工筋肉アクチュエータ」

そんなサムスン電子が、人工筋肉アクチュエータの開発を進めていることが、2022年8月に明らかになりました。人工筋肉アクチュエータは、外圧に応じて電気抵抗が変化する人工筋肉の特性を利用したもので、圧力で対象物にアクションを起こします。

重量0.22gと非常に軽量で小型ながら、この800倍もの重さのものを持ち上げられる耐久性を備えるなど、機能性の高さがわかります。開発は韓国にあるアジュ大学機械工学科のチームとともに進められているようです。

ARへの活用に期待!

開発が発表された人工筋肉アクチュエータは、ARグラスや触覚グローブなどのウェアラブルデバイスに活用されることが期待されています。ARグラスに同技術が組み込まれることで、投影するオブジェクトの焦点距離に基づき、ディスプレイと光学系との距離を直接調整してくれます。これにより、眼精疲労の原因を軽減することが可能です。

また、触覚グローブでは限られた面積のなかに複数のアクチュエータを組み合わせることで、表現力の高い触覚体験を実現します。

人工筋肉アクチュエータに関して、サムスンリサーチのシン・ボンス博士は、「新型アクチュエータが従来のアクチュエータの限界を克服し、応報範囲を広げる可能性を有していることが重要。今回の研究成果が、次世代の没入型・インタラクティブ体験の中核となるハードウェア技術につながることを期待する」とコメント。より高い技術を持ったアクチュエータが、ARの発展へと貢献することを、期待したいですね。

さまざまな技術の進歩が、VRやARの発展につながる

VRやARはさまざまな技術を集結させることで、よりよいコンテンツやサービスに発展します。今回ご紹介したアクチュエータのように、VR・ARの世界を支える技術は数多く存在します。

今後も幅広い技術の進歩で、仮想現実、拡張現実の世界が発展することを期待しましょう。

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