さまざまなゲームの制作・販売で知られるバンダイナムコが、配信アプリ「ミラティブ」に出資していたことがわかりました。バンダイナムコが設立した投資ファンドを通しての出資に、注目と期待が集まっています。
今回は、「ミラティブ」やバンダイナムコの投資ファンドについて、出資によりバンダイナムコが目指す新たな取り組みなどをご紹介します。
ゲーム配信で人気の「ミラティブ」とは
バンダイナムコから出資を受けた「Mirrativ(ミ、ラティブ)」は、ライブ配信アプリの1つです。新型コロナウイルス感染拡大防止のために、自宅で過ごす時間が増えてから、ライブ配信アプリを利用する方は急増しています。
ビデオ配信、ラジオ配信などさまざまなスタイルがあるなか、ミラティブはスマホ1つでゲーム実況配信ができるアプリとして、ゲーム好きな方を中心に人気を集めています。ユーザーの7割近くがゲーム配信を行っているというデータもあり、スマホゲーム配信者数は日本でトップです。
アプリ内で作成したアバターを配信画面に取り込み、自身の動きと連動できる機能もあり、実際の人間が登場しなくても、よりリアルな配信を実現できます。
投資ファンドを設立したバンダイナムコ
バンダイナムコは、そんなミラティブに「Bandai Namco Entertainment 021 Fund(バンダイナムコエンターテインメント ゼロトゥワン ファンド)」という投資ファンドを通して出資しました。
「Bandai Namco Entertainment 021 Fund」は、2022年4月に設立されたもので、国内外のXRやブロックチェーン、AIなどを活用したエンタメ企業に、年間10億円規模の投資を行っています。
IPメタバースの構築と、新たなエンターテイメントの創出を目指すためのスタートアップ投資ファンドです。このファンド設立に先駆けてバンダイナムコが発表したのが、「ガンダムメタバースプロジェクト」。高い人気を誇る「ガンダム」の世界観を採用したメタバース構築に向けて、取り組んでいるようです。
出資によって何を実現する?
ミラティブは、バンダイナムコエンターテインメントのほか、MIXIやセガなど5社から資金を調達しました。その額は34億円にもなるといいます。集めた資金は今後、さらに質の高いサービスの提供に活用されます。
バンダイナムコエンターテインメントは、ミラティブの知見を「IPメタバース」やゲーム事業に取り入れ、安心・安全な環境作りに取り組みます。また、個人間で自由に創作や取引ができる経済圏の構築にも、つくす方針です。
新たな取り組みに期待!
同業他社というと、一昔前は「ライバル企業」として交わることのないイメージでした。しかし最近は、さまざまな企業が協力しあいながら、よりよいサービスや製品の創出を行っています。
今回の出資を通し、どのような良質なサービスが生み出されるか、楽しみですね。