英国のレインダンス映画祭が、11月に開催。数年前にVR関連の新部門が登場しましたが、どういった作品が出展されているのでしょうか。
今回は、「レインダンス映画祭」に関する情報を、お届けします。
30年の歴史を持つ「レインダンス映画祭」
「レインダンス映画祭」は1992年に始まり、今年で30年目を迎えます。長い歴史を持つと同時に、欧州では最大規模となる、非常に有名な映画祭です。
開催場所はイギリスの首都、ロンドン。もともとインディペンデント映画の振興を目的として、ロンドンのミニシアターから始まりました。映画祭の名前は、アメリカの「サンダンス映画祭」のオマージュです。
親日の映画祭としても有名で、毎年、日本映画に関するプログラムが開催されています。2017年にはオープニング作品として平柳敦子監督の「Oh Lucy!」 が上映され、高評価を獲得しました。
レインダンス・イマーシヴ賞は7年前に登場
そんなレインダンス映画祭に、7年前に新たな部門ができました。VRやMRのコンテンツを対象としたレインダンス・イマーシヴ賞。「イマーシヴ」は「没入」という意味を持つ単語です。
まだまだ新しい部門で、毎年、部門の数やカテゴリわけが変わるなど、試行錯誤を繰り返しているのも、レインダンス・イマーシヴ賞の特徴だといえます。2022年は「体験(エクスペリエンス)」「ゲーム」「ワールド」「パフォーマンス」「ソーシャル・インパクト」「デビュー」の6部門が用意され、それぞれの受賞作が、審査員によって決定しました。
出展作品の傾向は
レインダンス・イマーシヴ賞は、イベントもVRで開催。VRChat内で行われたオープニングイベントでは、VR関係メーカーのスタッフやVR作品を手掛けた監督が司会を務め、交流会や記念撮影、スピーチ、ライブパフォーマンスなどが繰り広げられました。
部門ごとに出展作品の傾向は異なり、たとえば「体験(エクスペリエンス)」部門は、ストーリー性の高いVR動画、ミュージックビデオなどが中心です。「ゲーム」部門には規模の比較的大きい商業ゲームが、多くノミネートされています。
「ワールド」部門はVRChatのワールドを対象としており、「パフォーマンス」部門は素晴らしいライブパフォーマンス作品をピックアップ。「デビュー部門」には新たに注目を集めるクリエイターの作品がノミネートされています。
デビュー部門については、1作品を除いて、別部門にもノミネートされている作品が並びました。新たに注目を集めるクリエイターたちの作品が、いかにクオリティが高いのかがわかりますね。
世界の映画祭に出展される作品を見てみよう
世界中で開催されているさまざまな映画祭では、近年、VR部門を新たに創設するケースも増えています。VRにあまり興味のない方は、注目のVR作品といってもなかなかピンとこないかもしれませんが、こうした映画祭に出展されている作品は、まず間違いなく名作であることが多い傾向です。
これからVRを知りたいという方は、ぜひ映画祭の出展作品をチェックし、VRの世界を存分にお楽しみください。