航空会社が実際に使用しているVR訓練ソフトが、12月16日より一般販売されました。プロも使用する「Airline Flight Attendant Simulator VR」では、リアルな非常事態体験が可能です。
今回は、VR訓練ソフトの特徴や、航空会社のVR導入に関する情報をお届けします。
「Airline Flight Attendant Simulator VR」とは
「Airline Flight Attendant Simulator VR」は、2019年創業のAVIAR B.V.によって作られた、VR訓練ソフトです。AVIAR B.V.は、VRを活用した訓練を、航空輸送業界の新たなスタンダードとして確立することをミッションに、VRコンテンツの制作・販売を行っています。
「Airline Flight Attendant Simulator VR」は航空機におけるさまざまな非常事態を体験できるVRトレーニングです。トラブルが発生した際にどう動くのかが訓練できるほか、消化器や酸素ボンベ、非上田他、避難用スライドなどの使い方を学べるチュートリアルも用意されています。
客室乗務員になって非常事態を体験
「Airline Flight Attendant Simulator VR」はこれまで、航空業界でのみ使用されていました。実際のトラブルに生きるリアルな訓練の実現に貢献していますが、客室乗務員の仕事をしていない人にとっては、実生活に多大なメリットをもたらすものではありません。
しかし一般向けに販売を開始することで、誰でも客室乗務員になって、非常事態をリアルに体験できるようになります。飛行機での火災や緊急着陸、海への不時着、急速・低速減圧などは日々飛行機に乗っているプロの方でも滅多に経験しないでしょう。
そんな危険で希少な体験を、私たちもVRですることができます。実際には起こらないで欲しいトラブルですが、いざというときに役立つ知識を学べることはもちろん、2Dの映像では味わえない臨場感で、没入感の高い体験が可能です。
VR導入に積極的な航空業界
航空業界の訓練は危険が伴ったり、費用面での負担が大きかったりするので、VRを導入することは安全かつ費用対効果の高い訓練の実現につながります。「Airline Flight Attendant Simulator VR」に限らず、トレーニングにVRを導入する事例は以前からあり、2021年6月にはパイロット向けVR訓練の導入を、ルフトハンザ・アビエーション・トレーニングも発表しています。
また、メタバースニュースでもご紹介した通り、アラスカ航空もパイロット向けのVR訓練を本格的に導入することを検討しており、今後もさまざまな訓練にVRを導入する航空会社は増加していくことが予想されます。
本格的な訓練を体験しよう
幅広い業界でトレーニングに導入されているVR。航空業界で本格利用されている「Airline Flight Attendant Simulator VR」で、ぜひプロの訓練を体験してみてください。
こちらのコンテンツには、HTC VIVEやVALVE INDEX、Oculus RiftなどのVRヘッドセットが対応しています。お持ちの方は、ソフトの購入を検討してはいかがでしょうか。