車内で楽しめるVRエンターテインメントシステムの発売を、ドイツの企業が発表しました。車内でVRゲームなどのコンテンツが楽しめる魅力的なシステムに、注目が集まる一方で、乗り物酔いなども懸念されています。
そこで今回は、holorideが発表した後部座席用VRについて、ご紹介します。
holorideが、車載用VR発売を発表
holorideは、さまざまなVRコンテンツを提供する、ドイツのスタートアップ企業です。現地時間11月2日、holorideは車内でVRコンテンツが楽しめる、車載用Vrエンターテインメントシステムの販売を発表しました。
後部座席に座る人に向けて開発された今回のシステムは、アウディの一部モデルの車内で使用可能。holorideのCEO兼共同創業者であるNils Wollny氏は、「過去数十年にわたる自動車技術の進歩にも関わらず、乗客の体験と車内のエンターテインメントはほとんど変わらなかった。holoride導入で、私たちは体験の向上だけでなく、移動中の時間の過ごし方を再定義しようとしている」とコメントしています。
車両データとの連動で高い没入感を
VRエンターテインメントシステムは、ステアリングやブレーキ、加速度といったリアルタイムの車両データと連動した独自の技術で、高い没入感を提供します。
また、システムローンチに合わせ、「Cloudbreakers: Leaving Haven」というアクションシューティングゲームの提供を開始する予定であることも発表。ドローンのパイロットとなり、AI軍と空中戦をすることで、人類存続のミッションに挑むという、シューティングやアクションゲーム好きにはたまらない内容となっています。
乗り物酔いの心配は
車内でスマートフォンを見たりゲームをしていたりすると、画面に集中して乗り物酔いになる方も少なくありません。VRも専用のヘッドセットなどを装着し、現実とは異なる視点になるため乗り物酔いが懸念されます。
しかし、holorideは「車両の動きと、VRヘッドセットを通じて体験する動きをほぼ遅延なく一致させることで、乗り物酔いは減少できる」としているので、深刻な乗り物酔いは回避できるのではないかと考えられます。しかし、「VR酔い」という言葉もあるため、実際に体験した多くの方のデータを集めなければ、「乗り物酔いはしない」とは言い切れないでしょう。
ちなみに、holorideのVRシステムが対応するのは、Audi A4、A5、A6、A7、A8、Q5、Q7、Q8、Audi e-tron、Audi e-tron Sportback、Audi e-tron GTなどのアウディ各モデル。ドイツからスタートさせ、2023年初頭にはアメリカへ、その後ヨーロッパやアジアなど世界各地へと販売を拡大していく予定です。
VRファンは愛車をアウディに?
日本で今回のシステムを実際に体験できるのは、まだ少し先になります。VRファンの方は新車にアウディを検討し、来る日に備えるのもよいのではないでしょうか。
車内でのVRという、今までにないコンテンツがやってくる日が楽しみですね。