VRを活用したさまざまなトレーニングが登場していますが、今回ご紹介するのは薬剤師を目指す薬学生向けのVRトレーニングに関する研究です。研究を行う企業や、研究により何を検証するのかなどを、解説していきます。
研究を進めるのは…
2022年12月8日に、薬学生向けVRトレーニングに関する研究を実施することを発表したのは、イマクリエイト株式会社、富士フイルムシステムサービス株式会社、そして学校法人神戸学院 神戸学院大学です。3つの企業と大学が共同で研究を開始しました。
イマクリエイトは2019年創業のスタートアップ企業で、「『見るVR』ではなく『するVR』」をモットーに、XRの研究開発・社会実装に向けた活動を行っています。今回の研究はもちろん、VRを用いたさまざまなトレーニングコンテンツ開発に取り組んでおり、多くの企業と協働で研究を進めていることで有名です。
薬学生向けVRトレーニングの内容
現在、薬学生たちは本や動画、講義などでインプットした内容をリアルな現場でアウトプットしています。臨床準備教育では粉末や液体、クリーム状などさまざまな形態の調剤を行う技術、患者さんとコミュニケーションを取るといった実践が必要なので、「学ぶ→実践する」という行程を分けて行うのが当たり前です。
VRトレーニングなら、これらをすべてバーチャル空間で完結することができます。インプットした内容をバーチャル空間でアウトプットできるので、頭に入れた内容の迅速かつ繰り返しの実践が可能です。
従来の方法とVRを使用したトレーニングで、学習にどのような変化が起こるのかを、前述の3社が検証していきます。
学習効果を検証
共同研究を実施している3社は「薬学生向けVRトレーニングを通し、何度も繰り返し学習できる機会を学生に提供。これがどれほどの学習効果を発揮するかを検証する」と、研究の目的について説明しています
研究を進めるなかでVRトレーニングも改良を重ね、将来的には実際に薬学生たちの効率的かつ効果的な学習として、多くの学校に導入されることが、最終的な目標です。まだまだ研究は始まったばかりですが、今後どういった検証結果が出るのか、楽しみですね。
新たな学習の可能性に期待!
VRを活用したトレーニングや学習は、企業や教育の現場で既に多く導入されています。薬学生を対象としたコンテンツの登場は初めてですが、今後もどういった分野でVRトレーニングが登場するのかも、注目していきたいですね。
メタツアーズでも、学校教育をよりよいものにするVR教育コンテンツをご用意しています。VRとドローンを使ってSDGsについて楽しく学べるコンテンツの詳細は、専用ページよりご覧いただけますので、学校関係者さまにご一読いただければ幸いです。