2023年1月5日、PICOがバーチャルライブを手がけるWaveと提携。世界的アーティストのバーチャルライブを楽しめるようになりました。VRヘッドセットを使ったライブは、私たちにどのような体験を与えてくれるのでしょうか。
今回は、PICOとWaveの提携で実現したTikTokバーチャルライブについて、解説していきます。
一体型VRヘッドセットを展開するPICO
PICOは、2015年4月に創業した中国のVRヘッドセットメーカーです。独自のイノベーションと研究開発力を発揮し、VR業界に更なる進化を与えています。
これまで数々のヘッドセットを生み出してきたPICOは、最近一体型のVRセット「PICO4」を展開したことでも、大きな話題となりました。一方で2021年8月には、新たなSNSとして若者に人気の動画プラットフォーム「TikTok」を開発した、ByteDanceに買収されています。
PICOのVRヘッドセットとTikTokLIVEが一体となり、アーティストとファンがリアルな一体感を得られるような音楽体験は、この買収によって実現しました。
Waveはさまざまなバーチャルライブ開催に貢献
一方のWaveは、北米に拠点を置く会社で、VRヘッドセットを使ってDJや観客としてバーチャルライブが体験できる「Wave Beta」を提供していました。コロナ禍でもバーチャル空間での大規模な音楽イベントを開催したり、資金調達などを行ったりなどしており、過去には日本のエイベックスやNTTドコモも出資をしています。
しかし、2021年にはVRの発展が思っていた以上に伸びず、止むを得ず「Wave Beta」の提供を終了。今後は、通常のメディアチャンネルやストリーミングプラットフォームを活用し、世界中により素敵な作品を広められるよう、作品配信を行っていくとしています。
TikTok LIVEでバーチャルライブが楽しめる!
そんなPICOとWaveの提携により、これまでもTikTokでバーチャルライブが開催されています。第一弾として2023年1月14日に行われた、没入型3Dコンサート体験シリーズ「カルヴィン・ハリス・エクスペリエンス」のプレミアムバーシャルコンサートイベントは、提携後初めての試みとして、大いに盛り上がりました。
また、提携前の2022年には、歌手の「ザ・ウィークエンド」によるバーチャルライブがTikTokで開催。Waveも制作に協力してしており、そのライブがきっかけで今回の提携が実現したと考えられています。
今回の提携について、Wave CEOのAdam Arrigo氏は、「PICOは世界で最も革新的なVR企業の1つ。我々はファンとアーティストのために、最も没入感のある体験を創造するというビジョンを共有しており、今回の提携により、最先端のバーチャル音楽体験を創造するための限界を超え続けることを、楽しみにしている」とコメントを発表。更なる発展が期待されています。
TikTokでも没入体験を
PICOとWaveの提携により、TikTokでも世界的アーティストのライブをバーチャルで体験できるようになりました。これまで一体型ヘッドセットを展開してきたPICOと、さまざまなライブを行ってきたWaveの技術で、最先端の音楽を手軽に楽しめるでしょう。
今後も、TikTokで開催予定のさまざまなバーチャルライブをお楽しみください。