英国の高速道路当局、MRトレーニングを導入

イギリスの高速道路当局が、警察向けのMRトレーニングを導入します。このトレーニングには、Varjoの「XR-3」という産業向けデバイスが採用され、より効率的なドライバー訓練実現に貢献します。

どのようなトレーニングなのか、コンテンツの魅力を見ていきましょう。

高解像度のヘッドセットを開発するVarjo

フィンランドで高解像度なVR/ARヘッドセットの開発を行っているVarjo。産業向けのヘッドセットは「人の眼レベルのVR」と呼ばれるほど解像度が高く、世界で注目を集めています。

また、Varjoは設計や製造、教育など幅広い産業分野に目を向け、自社のソフトウェア・ハードウェアの提供規模拡大に尽力。プロフェッショナルのための産業用メタバースの構築も目指しています。

今回のMRトレーニングには、そんなVarjoの「XR-3」を採用。これは、LiDARおよびステレオRGBパススルーカメラを搭載した、高性能のVR/ARヘッドセットです。

「XR-3」を用いたMRトレーニングは、ロンドンに拠点を置くVR企業MXTと、イギリス高速道路当局National Highwaysが協力して提供します。警官向けMRトレーニングソリューションには、没入型のサウンドデザインも組み合わせ、詳細でリアルな訓練の実現を目指します。

こうして開発された、National Highwaysの業務用車両を再現するモーションチェアシステムには、体験者がリアリティをより実感できるよう、さまざまな工夫がされています。

その1つが、正確かつ詳細に再現された高速道路状況です。柔軟性と実用性を重視して設計されたソフトウェアは、イギリス内のほとんどの高速道路の状況を正確に再現することができます。

National Highwaysは、警官が高速道路のパトロール中に遭遇する可能性がある事態に備え、独自の体験を作成中とのこと。見慣れた高速道路で、起こり得る事態を体験できるというのは、高い没入感を得ながら、実用的なトレーニングを実現することにつながるでしょう。

VRやAR、MRなど、さまざまなXRコンテンツが、組織内でのトレーニングをより効率的で、実用的なものへと進化させてくれる時代。実際には体験できない事故やトラブルを、XRならリアルに体験し、「もしも」のときに備えられます。

今後も、さまざまな場面でXRが活用されることに期待しながら、魅力的なサービスやコンテンツに目を向けていきましょう。