1700年代に起こった「ボストン茶会事件」をご存じでしょうか。現在のアメリカ、当時のイギリス領マサチューセッツで起こった事件ですが、この「ボストン茶会事件」を体験できるワールドが、VRChat内に登場しました。
今回は、「BostonTeaParty」に関する情報を、お届けします。
「ボストン茶会事件」とは
ワールドをご紹介する前に「ボストン茶会事件」がどのようなものだったのかを、簡単に確認しましょう。「ボストン茶会事件」は1773年12月16日に、イギリス領マサチューセッツ湾直轄植民地のボストンで起こった事件です。
植民地人の急進派は、イギリス本国の重税に対する抗議運動として、停泊中の船に積んであった茶箱を海に大量投棄しました。この事件は、アメリカ独立戦争への転機になったと評されるほど、アメリカ国内では重要な事件として扱われています。
日本の学校で「ボストン茶会事件」を詳しく取り上げることはあまりないかもしれません。しかし、世界史を専攻していた方なら、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
VRChatに「BostonTeaParty」ワールド登場
そんなボストン茶会事件を体験できるワールド「BostonTeaParty」が、VRChatに登場しました。現在はパブリックで公開中ですので、誰でも気軽に体験可能です。
ワールド内で、体験者はまず港に泊まっている船に乗り込みます。そして、船に積まれている大量の茶箱を手に取り、ひたすら海に投げ捨てるのです。茶箱の量はとても多いので、1人ですべての茶箱を投げ捨てるのは難しいかもしれません。
フレンドなどと協力しながら、淡々と投げ捨て続けましょう。大半の茶箱を海に捨てると、ファンファーレが鳴り、ボストン港が紅茶の色に染まります。実際の事件で海が茶葉で染まったかどうかはわかりませんが、3時間で342箱が捨てられたという記録も。
「BostonTeaParty」では捨てられた茶箱が海底に大量に散らばっていますが、実際の事件でもこのような光景が見られたかもしれません。
茶箱を投げ捨てる以外にも楽しみ方が
茶箱をひたすら投げ捨てることを目的としている「BostonTeaParty」ですが、ほかにもワールドの楽しみ方はあります。ワールドの入り口にはアメリカ独立戦争のスローガンとなった「代表なくして課税なし(No Taxation Without Representation)」と書かれたボードが置いてあるので、これを持って記念撮影をすれば、事件当時にタイムスリップした気分をより味わえるでしょう。
また、港にはイギリスのティータイムの代名詞ともいえるティーセットが置いてあるなど、細部にまで工夫が凝(こ)らされているので、面白い景色やアイテムを見つけるのも、楽しみ方の1つです。
事件が起こった時代を意識したアバターで遊びに行くなど、各々の方法で、歴史的事件を追体験しましょう。
歴史の転機となった事件を体験しよう
「ボストン茶会事件」は、日本ではあまりメジャーな事件ではないかもしれませんが、アメリカの歴史の転機となる大きな出来事の1つです。大量の茶箱を投げ捨てるという気の遠くなるような作業のなかで、当時の方々の気持ちが見えてくるかもしれません。
さまざまな体験を通し、歴史をより深く感じるのも、よいのではないでしょうか。