現実にはできない体験を可能とするVRで、ホタルイカになったような気分が味わえることを、ご存じでしょうか。富山県にある「ほたるいかミュージアム」では、VRでホタルイカについて詳しく学べます。
今回は、「VRホタルイカ DIVE」についてご紹介します。
ホタルイカ漁で有名な富山県
2センチから体長12メートルまで、さまざまな大きさの種類が存在するイカ。そんなイカのなかでも比較的小型なホタルイカは、食感やおいしさから、食用として多くの方に親しまれています。
そんなホタルイカは全国各地で漁獲されますが、富山県では数百万匹の光るホタルイカが海岸近くまで押し寄せるという、世界でも珍しい現象を見ることが可能です。ホタルイカが特に集まる海面は「ホタルイカ群遊海面」として、国の特別天然記念物にも指定されています。ホタルイカは富山県を代表する名産であることがわかります。
「VRホタルイカ DIVE」の公開がスタート
そんなホタルイカに関する展示で、ホタルイカの生態を学べるのが、富山県滑川市にある「ほたるいかミュージアム」です。同施設では4月10日より、VRを活用した新たな体験コーナーを設置。「VRホタルイカ DIVE」で、よりリアルにホタルイカについて学ぶことができます。
VR空間のなかには、ホタルイカの住む深海が再現されています。体験者は海底のなかでホタルイカと同じサイズになり、間近でホタルイカの遊泳や発光の様子を観察。新たな体験コーナーやVR技術に興味を持ち来館した方からは、「目の前でホタルイカが動く」「自分と同じサイズのホタルイカがいる」「幻想的」といったさまざまな感想が寄せられました。
ホタルイカ目線でホタルイカを学ぶ
施設館長によると、「VRホタルイカ DIVE」は、ホタルイカの目線になり、なぜホタルイカが発光するのかを学べるコンテンツだとのこと。よりホタルイカに近づいた目線で体験できるのが、これまでの施設内の展示とは異なる点だといいます。
VR映像は富山県内のエンジニアが実物を観察し、約1年半かけて開発しました。開発者の石村さんは「動きをいかにリアルに見せるかにこだわった」と語っています。
滑川市に遊びに行こう!
ほたるいかミュージアムで「VRホタルイカ DIVE」を体験するためのVR装置は、全国の博物館で初めて導入されたといいます。新技術、そしてホタルイカになれる体験を同時に味わえる貴重な機会ですので、ぜひ興味のある方は、滑川市に遊びに行ってみてください。
ホタルイカの生態についてVR空間で学んだあとには、名産のホタルイカに舌鼓を打つのもよいかもしれません。