東京国立博物館で、凸版印刷が制作したVRを体験できます。縄文時代の土偶を鑑賞できるVRコンテンツには、どのような魅力が詰まっているのでしょうか。
今回は、「DOGU 美のはじまり」についてご紹介します。
「DOGU 美のはじまり」とは
「DOGU 美のはじまり」は、凸版印刷株式会社が制作したVRコンテンツです。過去にも東京国立博物館東洋館内にある「TNM & TOPPAN ミュージアムシアター」で公開され、6月14日より再公開されています。
来場者は国宝土偶をVRで鑑賞しながら、縄文時代の精神性や造形力、美意識などを学ぶことが可能です。
鑑賞可能な土偶は5体!
VRで鑑賞できるのは、国宝土偶5体です。コンテンツ制作にあたり凸版印刷は、対象となる土偶を高精細デジタル機材で撮影。この画像と、立体形状計測で取得したデジタルデータを組み合わせ、美しいVRコンテンツができあがりました。「DOGU 美のはじまり」に収録されている土偶は、以下の通りです。
- 「合掌土偶」(青森県八戸市風張1遺跡出土 青森・八戸市蔵)
- 「仮面の女神」(長野県茅野市中ッ原遺跡出土 長野・茅野市蔵)
- 「縄文の女神」(山形県舟形町西ノ前遺跡出土 山形県蔵)
- 「中空土偶」(北海道函館市著保内野遺跡出土 北海道・函館市蔵)
- 「縄文のビーナス」(長野県茅野市棚畑遺跡出土 長野・茅野市蔵)
VR映像では土偶ならではの細かな文様、実物ではあまり見られない部分の造形まで、詳細な鑑賞が可能。また、最重要文化財に認定されている「遮光器土偶」を模した「シャコちゃん」というキャラクターもナビゲーターとして登場し、土偶について、縄文時代の歴史を学べるコンテンツに仕上がっています。
土偶複製品の展示も
VRコンテンツ「DOGU 美のはじまり」に登場する5体の土偶は、東京国立博物館での展示を予定していません。しかし、VR上演期間中は、東京国立博物館が所蔵する3体の土偶複製品を館内で展示しています。
これは、凸版印刷が三次元形状計測を行い、精確に再現したものです。複製品ということもあり、実際に手に取って、重さや形状を確かめることもできます。
さまざまな歴史をVRで学ぼう
6月14日から再公開している「DOGU 美のはじまり」は、2023年10月1日まで行われます。魅力的なVR映像、触れる複製品の土偶などで、歴史をより深く学んでみてはいかがでしょうか。
VRを活用した学びも、着実にその幅を広げています。親子で、友人同士で、さまざまなVR学習を、ぜひお楽しみください。