Appleは、アメリカで2024年に「Apple Vision Pro」を発売することを決定しました。YouTubeに投稿されたその紹介動画は、異例の過去最高再生回数を記録しています。
今回は「Apple Vision Pro」の魅力と、YouTube動画の再生回数の伸びの理由について解説します。
世界が注目する「Apple Vision Pro」
「Apple Vision Pro」は、Appleが開発した空間コンピューティングデバイスです。ユーザーが取り付けることで、自分がいる現実世界を軸に、その空間で3D写真やネット記事、ゲームなどが楽しめます。
これまで登場したVRヘッドセットと構造は同じですが、カメラが取り込まれているため、装着した際に現実世界がバーチャルと融合しながら映し出されるのが特徴です。また、「Apple Vision Pro」の基本操作では、リモコンやコントローラーは使用しません。「Apple Vision Pro」が、装着している人の視線を認識し、バーチャル空間に表示されるメニューなどを選択できます。
さらに手でつまむような操作で、空間に現れた映像を拡大したり決定したりすることも可能です。ほかにも、音声入力機能や没入しすぎないスピーカー機能など、これまで開発してきた製品から得たニーズに応える内容が詰まっています。
販売時期は、アメリカで2024年前半を予定しており、価格は3,499ドル(約48万円)になる見込みです。アメリカ以外での販売は現在明確に発表はされていませんが、2024年後半には多くの国で発売される予定です。日本で体験できる日も、そう遠くはないでしょう。
動画再生回数は2週間で「5,100万」を超える
「Apple Vision Pro」の発表と同時に、Appleは動画配信サイトYouTubeに製品紹介動画を投稿しました。驚くのは2023年6月6日に公開された「Apple Vision Pro」の動画の再生回数が、わずか2週間で5,100万回を突破していることです。
これまでApple公式チャンネルが公開してきた動画の中で、最も数字を伸ばしていたのは「Introducing Apple Watch Series 8」の紹介動画ですが、10ヶ月かけて5,000万回を超えていたため、今回の「Apple Vision Pro」の動画が異例の速さだったことが伺えます。
再生回数に貢献したのは「興味なし」の層?
「Apple Vision Pro」の紹介動画の再生回数の伸びの理由には、「Apple」と検索された際に「Apple Vision Pro」が表示されやすくなっていることも挙げられます。Appleが古いYouTube動画を非公表にしたり、「Apple Vision Pro」の動画を広告に使用したりという工夫で、Appleは検索結果やおすすめに「Apple Vision Pro」の紹介動画が表示されるよう、優先率を上げる対策を行っているようです。
しかし、これまでのApple製品紹介動画でもこのような対策を打っていたため、今回の異例な再生回数を決定づける理由とはなりません。そのため、これまでApple製品に興味があったコアユーザーに加え、興味が無かった人々も「Apple Vision Pro」という製品に惹(ひ)かれており、こうした層が再生回数の伸びに貢献しているのではないかと推測されます。
新感覚のツールでより快適に
Appleが発表した「Apple Vision Pro」は、次世代のVR/ARを体験できる新感覚ゴーグルとして注目を浴びており、これまで発売してきたApple製品以上に興味を示すユーザーが多いと見られています。ゴーグルを着用した途端、現実世界がバーチャルと融合できる空間は、まさに未来的な魅力を感じることでしょう。
日本での具体的な発売日はまだ決定していませんが、幅広いユーザーが喜ぶような新たな発表に、今から期待が膨らみます。