積木製作、医療従事者向けXRトレーニング開発へ

株式会社積木製作は、兵庫医科大学とともに、新たに医療XRトレーニングコンテンツの開発をスタートしました。医療従事者向けの新コンテンツは、医療現場でのさまざまな課題にどう対処するのかを学べる内容で、開発後には効果検証も行われます。

今回は、積木製作の取り組みや、新たに開発中のコンテンツについて見ていきましょう。

さまざまなVRコンテンツを開発する積木製作

株式会社積木製作は、さまざまなVRトレーニングコンテンツの開発・展開を実施している企業です。建築現場を中心に、特殊作業に役立つ「安全体感VRトレーニング」や、若手職員向けのVR研修システム「「Vriel」などは、建築業界では多くの方が知るコンテンツだといえます。

また、2023年5月には、カンボジアにあるサンライズジャパン病院とともに、「一次救命処置VRトレーニング」の開発をスタート。自社の持つXRに関するノウハウで、医療分野でのトレーニングコンテンツ開発にも尽力しています。

そんな積木製作が新たに開発をスタートしたトレーニングコンテンツでは、共同開発元の兵庫医科大学病院のナースステーションや病室を、CGで再現しています。兵庫医科大学病院は、兵庫県西宮市にあり、阪神大震災や、JR福知山線脱線事故の際などには、災害医療拠点となった病院でもあります。

同病院は、「安全で質の高い医療を行い、地域社会へ貢献するとともに、よき医療人を育成します」という理念を掲げており、今回の共同開発も、この理念に基づいた取り組みだといえるでしょう。

仮想空間に作り上げられた医療施設のなかでは、医療現場の課題にどう対処するかを学べます。コンテンツのシナリオは、循環器内科医の高橋敬子氏をはじめとする、兵庫医科大学の協力で制作されました。

トレーニングコンテンツは、まず第一弾が制作され、効果検証を行ったのちに、今後の開発が進められる予定です。また、開発中のXRトレーニングコンテンツについては、論文化も視野に入れられており、兵庫医科大学での活用により、医学生にどのような効果をもたらすかなどが、今後細かく調査されていくでしょう。

リスクを伴うトレーニングは、実際に体験することができず、映像や文献で学ぶだけというケースは少なくありません。今回ご紹介した積木製作と兵庫医科大学の取り組みは、新たなコンテンツを作り出し、医療の発展に貢献するのでしょうか。

今後の情報も、ぜひチェックしてみてください。