長野県阿智村が仮想商店街を制作！昭和の懐かしいメタバースに期待する効果とは

長野県にある阿智村の商工会が、メタバース上に仮想商店街を制作することを発表しました。商工会がメタバースを構築するのは、国内初となる事例です。

今回は、メタバース商店街の概要や、期待される効果などをご紹介します。

日本初！商工会によるメタバース商店街

長野県阿智村は、下伊那郡西部に位置します。人口約5,800人の阿智村は、岐阜県との境にあり、美しい夜空が見えることから「星空の村」とも呼ばれています。複数のスキー場や昼神温泉をはじめ、長野県や周辺地域の方にはよく知られる観光スポットも点在します。

そんな阿智村の商工会は、会員事業所の事業発展と地域復興を目指し、「阿智村メタバース商店街」を制作することを発表しました。これは、阿智村にある昼神温泉出湯50周年記念行事の一環でもあり、地域一丸となっての挑戦となることが予想されています。

「阿智村メタバース商店街」は、昭和30年代の阿智村の商店街をデジタルで再現します。多くの人で賑わっていた商店街のなかで、商工会会員事業所の製品やサービスを紹介。体験者は、昔の阿智村の様子を知りながら、阿智村の魅力や事業所について知ることができます。

2023年8月現在の参加予定事業所数は14で、ジャンルは製造業からサービス業、小売業、旅館業、飲食業などです。参加事業所が増加すれば、来場者はより多くの事業所について知る機会を得られるでしょう。

阿智村商工会の会長は、「地域の小規模事業者を取り巻く経営環境は、年々厳しさを増している」と、地域の経営状況について指摘し、そのうえで「ITの新技術を活用した販路拡大、交流人口増加に、大いに期待している」と、「阿智村メタバース商店街」の構築に期待を込めたコメントをしています。

7月より制作がスタートしているメタバース商店街は、10月に完成予定で、11月には村内でのお披露目イベントも予定しているそうです。昔懐かしい商店街の様子は、昭和を生きた方々が子どもの頃を思い出すことにも貢献するでしょう。メタバースの完成、公開がいまから楽しみですね。

阿智村は長野県南部に位置し、リニア中央新幹線による経済効果が期待される範囲にありますが、長野県駅の完成、リニア開通まではまだまだ時間があります。「阿智村メタバース商店街」により、多くの方が阿智村の魅力を発見すれば、リニア中央新幹線による恩恵を受けられる可能性も高まるのではないでしょうか。

今後の阿智村の活性化に、メタバースがよりよい効果をもたらすことに、期待しましょう。