世界のさまざまなアワードでノミネートされ、受賞をしたVRアニメーション「耳に棲むもの」が、株式会社講談社VRラボ(東京都中央区)より販売を開始しました。VRアニメーション発売と同時に、講談社より小説版もリリースしました。
山村浩二監督によるVRアニメーション「耳に棲むもの」
「耳に棲むもの」は、アカデミー賞ノミネートアニメーション作家・山村浩二氏が監督を務めたVRアニメーションです。
主人公は、毎日土を掘って見つけたものをクッキー缶のなかに集める孤独な少年で、彼の耳の奥には4人の音楽隊と2匹のエビが住んでいました。成長した少年は補聴器を売るセールスマンになり、耳のなかに住んでいた音楽隊たちもいつしかいなくなっていましたが、あるニュースを見て昔を思い出します。そして、再び孤独な声を拾い集める旅に出るなかで、あるものに出会う、というストーリーです。
同作品は世界中の映画祭やイベントで上映され、三大アニメーション映画祭といわれる「オタワ」でベストVR、「アヌシー」でノミネートされるなどして、注目を浴びました。
VRアニメーション・小説版の販売をスタート
「耳に棲むもの」は、芥川賞作家・小川洋子氏がVRアニメーションのために書き下ろした作品です。VR作品販売開始に伴い、小説版「耳に棲むもの」も、発売となりました。
約35分のVRアニメーションは、Steamで購入・体験できます。日本語・英語対応で、日本語版の成長した少年の声は、俳優の岡田将生さんが務めています。小説版は、全国の書店で購入できますので、「Steamでの体験ができない」という人も、小説版で独特な世界に浸ってみてはいかがでしょうか。
10月にはトークイベントも
VR/小説版「耳に棲むもの」の発売を記念し、10月には山村浩二氏と小川洋子氏のトークイベントも開催されました。ジュンク堂池袋本店で行われたイベントは、同時配信・アーカイブ配信もされ、VRファンや山村氏、小川氏の過去作品のファンなど、さまざまな層から注目されました。
また、Steamでは販売記念セールも行われ、2024年11月現在も「耳に棲むもの」と「Thank you for sharing your world」「Last Dance」の3作品をまとめて購入すると、各作品が10%オフになります。
魅力的な作品を体験しよう
世界で話題となったVRアニメーション「耳に棲むもの」は、VR版・小説版が販売中です。映像、文学の世界でそれぞれ長年活躍する2人が、2年半の歳月をかけて手がけた独特な世界を、ぜひ体験してみてください。