コロナの影響により一時は全国の多くの学校が休校となりました。子どもたちは自宅での自粛生活・学習を余儀なくされ、休校の解除後も、大学を中心にオンライン授業を行う学校が多くありました。
そんななか、オンライン講義をVR空間で行うといった実証実験を行った団体も存在します。今回は、VRによるオンライン講義の内容やその効果、課題について解説していきます。
オンライン講義の実証実験を行ったのは…
オンライン講義の実証実験を行ったのは、ドコモgaccoです。2021年3月に「VR空間で開催!リモートワーク時代に求められるチームとしての遠隔行動トレーニング」と題し、抽選で決まった10~50代の受講者に、オンライン講義の実証実験を行いました。
実験の詳しい内容
この実証実験では、講師と受講者がそれぞれのパソコンからアバターとしてVR空間に侵入。4人1組に別れ、自己紹介やリーダーを決めるといったチーム活動を行います。そして、マップとサイコロを使いゴールを目指しました。
その後は、再度チームで集まり気づきや反省点を議論。その振り返りを生かし、再度ミッションクリアを試みました。
実証実験の効果
この実証実験では、多くのチームで1回目よりも2回目の方が意思決定や情報共有のスピードがアップ。より効率的にミッションクリアを実現しました。
ただ音声のみでコミュニケーションを取るよりも、アバターを介することでメンバーの存在を認識し、遠くにいながらもチームとしての一体感を生み出すことができます。また、受講者が自由にVR空間を動き回ることができるのは、能動的なトレーニングにもつながります。
大学などでも一般化しているオンライン講義ですが、VRを活用することで個々の空間にいながらも参加意識や仲間意識を養うことが期待できます。
オンライン講義の課題をVRで解決できる…?
コロナの影響で増加したオンライン講義は、お互いの顔があまり見えない環境下で「かえって発言がしやすい」「オンデマンドなら自分のペースで学習ができて便利」といったメリットもあります。
しかし、一方で実験や実習、実技系科目の実施が難しいこと、通信環境によっては効率的な学習が不可能であること、自分しかいない環境のなかで意欲的に学習に取り組むことが困難である、ネットやパソコンの扱いに詳しくないと講義の参加や課題に手間がかかるといった多くの課題も挙げられています。
こうしたオンライン講義の課題の多くも、VRの導入で解消が期待されます。たとえばアバターを使って仮想空間に入り込めば、個々が別々の場所にいても仲間とともに学べる環境を手に入れることができます。また、実験・実習系の科目もVRゴーグルを使えば仮想空間で行うことが可能です。
通信環境やパソコン・VR機器の扱いなどを解消することはなかなか難しいですが、一斉講義として機器の設定などに関する内容を導入していくことで、解決に導けるのではないでしょうか。
さまざまなVRコンテンツを活用し、教育の可能性を広げよう
VRコンテンツは多くの分野で生まれていますが、教育分野でも可能性を広げるのに有効なツールとして注目されています。今後さらにオンライン化が進んでいけば、VRが活かされる場面もどんどん増えていくでしょう。
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