前回は北海道から群馬県まで、東日本を中心に4つの県のVR・AR活用事例をご紹介しました。今回は、中部~西日本の地方自治体が取り組む、VR・ARの導入事例を見ていきましょう。
地方自治体のVR・AR活用事例①富山県
富山県射水市は、富山湾に接する県内西部の自治体です。ここでは平成31年より、VRの観光PR動画の配信をスタート。「360度いみずの見所バーチャル体感!~昼セリ&内川遊覧船編~」と題された動画では、昼セリと内川遊覧の疑似体験ができます。
VR動画は日本語だけでなく、英語、中国語などにも対応。幅広いユーザーを対象とすることで、国内はもちろん、外国人観光客の流入も見込みます。また、この動画は市内のPRブースだけでなく、射水市ホームページやYouTubeでも手軽に見られるのが魅力です。
地方自治体のVR・AR活用事例②愛知県
世界と日本をつなぐ窓口の1つである中部国際空港(通称:セントレア)。そんなセントレアの近くにある愛知県半田市でも、観光PR動画をVRで制作・配信しています。
「半田市の観光360度動画「HANDA360°」」というVR動画はYouTubeで配信中で、半田市を訪れなくても視聴可能です。また、半田赤レンガ建物、半田市立博物館、新美南吉記念館など、半田市内6か所には、VR体験スポットを設置。現地でもVRコンテンツを楽しめるので、足を運びたくなると思う方もいるでしょう。
地方自治体のVR・AR活用事例③鳥取県
名所・鳥取砂丘を有する鳥取県は、平成29年の観光キャンペーンで、県名を「星取県」にするなど、星空の美しさを各所でアピールしています。VR動画もやはり「星」にまつわるもので、「星取県のイメージ動画」「星取県VR動画」と題したコンテンツを制作・公開しています。
動画はYouTubeでも視聴でき、鳥取県の美しい星空の魅力を、多くの方によりリアルに伝えることが可能です。この動画は、天候の影響で星空が見られないときなどの活用も想定されており、複数のコンテンツを用意。すべて無料で視聴できます。
地方自治体のVR・AR活用事例④島根県
平成27年に国宝となった松江城と城下町の島根県松江市。やはり松江城に関するVRやARで、観光を盛り上げます。松江市と同志社大学文化遺産情報科学調査研究センターが共同で製作した「国宝松江城天守VR体験」は、天守の内部をVRで見られるものです。実際に上って見学できない方も天守の内部をリアルに見ることができるこちらのVRは、松枝歴史館で体験できます。
また、これまで松江城に関する期間限定のVR・AR体験は複数実施されており、今後も松江城や城下町の魅力を伝えるコンテンツの登場が、期待できるでしょう。
さまざまな自治体のVR・AR活用に注目!
前回・今回ご紹介したVR・ARコンテンツ以外にも、地方自治体が地域を盛り上げるために制作するコンテンツは多く存在します。期間限定のものはもちろん、いつでも楽しめるもの、観光地に実際に足を運ばなくても、公式サイトやYouTubeなどで手軽に体験できるものもありますので、ぜひチェックしてみてください。
メタバースニュースでは、今後も地方のVRやAR、メタバースなどの活用に注目していきます。