医療へのVR活用に尽力する株式会社ジョリーグッド(東京都中央区)が開発したVR装置で、特許を取得しました。特許取得技術は、今後どのように活用されるのでしょうか。
VRやAIで医療を変える、ジョリーグッド
ジョリーグッドは、VRやAIによる医療教育やデジタル治療の開発を行う企業です。アメリカ、アジアを中心に、医療教育や精神疾患治療に役立つサービス、コンテンツを展開しています。
アメリカやタイの有名大学との共同開発も行うジョリーグッドが開発したサービスは、国内250以上の医療・福祉機関への導入実績があります。
自社の技術が特許を取得!
2024年7月29日に特許を取得したのは、「練習支援装置、練習支援方法、プログラム及び練習支援システム」です。新たな特許技術では、熟練の医師の手の動きや圧力などの触覚フィードバックを、VRと同期して再現することで、より実際の手術治療に近い体験を提供します。また、5Gなどの高速通信の活用により、遠隔地でも高度でリアルな触覚を伴う、VRトレーニングを可能とします。
特許として認められている要素は、以下の5点です。
- 見本作業者の手の動きと圧力の取得:手の動きや加わる圧力をデータとして収集し、練習者に提供する
- 練習者の手の動きを特定:練習者が行う動作を特定し、見本作業者の動くとの比較・分析を行う
- 合成映像の生成:見本作業者と練習者の動きを合成した映像を生成し、リアルタイムで提供
- 圧力フィードバック機能:見本作業者の圧力データに基づいた感触を、練習者にフィードバック
- リアルタイム評価機能:練習者の動作を見本と比較し、リアルタイムでフィードバックや評価結果を提供
特許取得技術の今後の活用
特許を取得した新たな技術は、医療トレーニングの質の向上や、トレーニングの効率化に貢献することが期待されています。今後は医療向けVRトレーニングや、リハビリ支援VRに新技術を積極的に活用することはもちろん、製造業や調理師・パティシエ、eスポーツ選手など、医療分野以外の産業分野のトレーニングにも、特許技術を展開する予定です。
よりよいコンテンツの登場に期待
ジョリーグッドが特許を取得した「練習支援装置、練習支援方法、プログラム及び練習支援システム」は、同社の「医療支援VRプラットフォーム「JOLLGOOD+」に連動したシステムの開発が進められています。新技術を活用したトレーニングが、より多くの業種によい影響をもたらすことにも期待しましょう。